奥多摩尾根歩き
下川二俣中間尾根、大羽根山南東尾根

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笹尾根970m圏→笹尾根→小棡峠→(丸山)→笛吹峠→藤尾分岐→(1時間5分)笹ヶタワノ峰の近く→大羽根山尾根→(15分)大羽根山→大羽根山南東尾根→(1時間15分)林道森沢線→(15分)檜原街道→松坂屋酒店→(50分)[GOAL]檜原温泉センター数馬の湯→温泉センターバス停→JR五日市線武蔵五日市駅


大羽根山南東尾根は懸案事項だった森沢への下降ががっつりぎっちりと現実となりました。地形図の等高線の詰みぐあいをなめていました。経験上、尾根が沢に没するポイントの等高線はほぼ現場のままのこともあれば、てんで違うこともあります。ようするによくわかりません。大羽根山南東尾根の等高線はビシッと現場を写していました。
久々に肝が凍ったのでした。

小棡(こゆずり)峠を過ぎます。
食べられるマスタケ(推定。リンク先は食べた記録です)を通過します。
笛吹(うずしき)峠(大日峠 丸山峠)を通過します。
1060m標高点あたりを通過します。前回歩いた長野川上流二俣中間尾根のてっぺんです。
藤尾分岐で笹尾根は右にかくっと曲がり、
丸山の山頂は巻いて道標の「大羽根山 浅間尾根登山口バス停」方面へ大羽根山尾根を下ります。
「シャッターポイント」の看板からパチリ。
大羽根山に着きました。992mの標高点が設定されています。正面に御前山がどーん、
右手端に大岳山がごつん、
左手端に鷹ノ巣山がスッと見えます。ザックを降ろしたとたんに背中がひゅっと冷えました。休憩します。
大羽根山南東尾根を下ります。上部は大羽根山東尾根と重なっています。
大羽根山から下ってきて
下ります。おだやかな尾根です。
960m圏の分岐は左へ。いかにも本筋に見える直進方向は森沢右俣左岸尾根です。大羽根山南東尾根へはぐっと左に下っていきます。
あまりはっきりしない尾根を下ってきて
910m圏で大羽根山東尾根と共有する上部をはなれ、右の植林内に入っていきます。
茫洋とした尾根をスマホGPSで方向を定めてテキトーに下っていくと
尾根の形がだんだんはっきりしてきました。
かなりの急降下です。
右手前に森沢右俣左岸尾根、奥に笹尾根が見えます。
めちゃくちゃ難儀な枝打ちゾーンを下ってきて
下ります。
枝打ちゾーンを抜けて急降下です。
枝葉ゾーンを下ってきて
すんごい急降下になりました。水の音が聞こえてきます。いよいよ等高線ぎっしり詰み詰みゾーンに突入です。
垂直ではないよね、、、こんなの尾根歩きじゃないよね、、、みたいな景色です。
久々に肝が冷え、凍り、次の手の動き、足の動きに頭の芯がしびれながら下ってきて
森沢の対岸に林道が見えてきましたが気の抜けない、というか抜ける気はほとんど残っていませんが、崖下りがつづきます。
下ってきて
森沢までもう少しです。尾根筋なんてございません。転げ落ちないために決死のルートファインディングです。
命からがら下ってきたら左岸沿いの踏み跡にぶつかりました。ものすごい安堵感です。上流に向かってはそこそこしっかりした踏み跡がつづいていますが、
下流側は荒くれています。
踏み跡はともかく、森沢を渡り、森沢林道に上がることができれば問題ないんですが、対岸を見ると尾根の突端で高い落石防護網でがっっちり囲まれた擁壁の上に出たときと同じ絶望感です。あの苔に覆われた擁壁は登れません。
檜原街道に近づくために下流方向へ進みます。これって踏み跡なんでしょうか。
幸運なことに10分足らずで林道にあがれそうな場所が見つかりました。
森沢林道に立ちました。これにて大羽根山南東尾根はおしまいです。
崖下りの興奮が冷めないまま森沢林道の起点を過ぎ、
檜原街道です。左へ。「檜原温泉センター数馬の湯」に向かいます。
666m標高点近くの松坂屋酒店に立ち寄り、温泉センターへ。昨晩、メンチカツとコロッケを食べたことを思い出していつもの舞茸の天ぷらのかわりに檜原豆腐を食べました。おいしかったです。彼岸花が咲き、ウスバキトンボはどこかにいってしまいました。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。恐怖の崖下りでした。つかんだ岩のとんがりや草の根本、苔が生えていて足をのせるか迷った岩の凹みなんかのいくつかの映像は鮮明に思い出せますが、下った体感の記憶はありません。思い出さないほうがいい記憶なのかもしれません。また、よろしくお願いします。もう少しゆるめのものを是非。