奥多摩尾根歩き
クロモ山南東尾根、クロモ山北尾根(上半分)

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今回はクロモ山南東尾根を登り、クロモ山北尾根(上半分)を下ります。
前回はクロモ山南尾を登りましたが今回はその東隣のクロモ山南東尾根を登り、前回に尾根間違いをして歩けなかったクロモ山北尾根(下半分)の上半分を下るという尾根歩き計画です。と、まあ、これといって新味のない薄味の山行ではあるんですが、クロモ山南東尾根クロモ山南尾根やほかの『大丹波川左岸・名も無き尾根シリーズ』の尾根と同じくそこそこキビシい岩崖の立ちふさがりが想定される尾根歩きの出発です。
※「標高」は省略しています。
コース [START]JR青梅線川井駅→(1時間10分)朴橋→大丹波林道→(1時間5分)クロモ山南東尾根取付→クロモ山南東尾根→(2時間10分)クロモ山→クロモ山北尾根(上半分)→(35分)大名栗林道→(15分)有馬林道→有間渓谷観光釣場→名栗湖左岸道路→有間ダム→(2時間)[GOAL]さわらびの湯→ノーラ名栗・さわらびの湯バス停→西武池袋線飯能駅
(7時間15分)
歩いた日 2025年7月26日(土)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

[START]JR青梅線川井駅→(1時間10分)朴橋→大丹波林道→(1時間5分)クロモ山南東尾根取付→クロモ山南東尾根→(2時間10分)クロモ山


クロモ山南東尾根にも岩稜ゾーンがありました。けれどもクロモ山南尾根に比べたらかなりマイルドで「やばい、、、」と感じるようなデンジャラスな這い上がりは2、3か所でした。ん? 3、4か所はあったかな。岩崖の這い上がりよりつらかったのは体のバテ具合でした。本筋に乗った頃からすでにシンドくてシンドくて、何度も頭に浮かんだ「撤退」の言葉が汗になってザレた急傾斜の土に滴り落ちるのでした。

おはようございます。JR青梅線川井駅です。暑くなりそうな空です。というか、すでに暑いです。
改札口を出て左の階段を下り、大丹波川(おおたばがわ)を渡り、大丹波川沿いを上流に向かっててくてく歩きます。途中で清東園行きのバスがゆっくり追い抜いていき、
清東園バス停の手前で大丹波川の水面を眺めている雪だるまくんの頭を過ぎ、
朴橋(ほうのきはし)を渡って大丹波林道へ。
中茶屋、百軒茶屋、奥茶屋を過ぎ、大丹波ヘリポートをぐるりんと回り込んでいきます。
大丹波川の下流方向。指を組み合わせるようにたくさん尾根が連なっています。
川井駅から2時間15分ほど。めざすクロモ山南東尾根の取付点に着きました。『奥多摩 登山詳細図(東編)』(吉備人出版)によるとイワ沢という沢に短いガードレールが設置されています。ザックを降ろします。軍手を引っ張り出しましたが、杖は前回に最下段のシャフトをなくしたので杖はなしです。手ぬぐいは首に装着済み。
地理院地図(電子国土Web)をぐおーんと拡大すると、ちょうど取付点あたりにプールみたいな四角い水色記号が見えます。なんなのか、とても気になっていました。これはその水色記号の現場です。
もっと大丹波川の近くかと思っていたら林道のすぐ横にありました。イワ沢の流れが林道の下をくぐってこの枡に流れ込んでいたようです。いまはお湿り程度の流れですが、6、7m四方の枡の底は深くかつてはたくさんの水を湛えていたんじゃないでしょうか。で、なんのための枡かはさっぱりわかりません。ごく小さいけれどイワ沢という名前が付けられるくらいですから大事な場所だったんでしょう。清水がまんまんと満たされていたら水浴びをしてみたいです。ちょっと怖いけれどかなり楽しそうです。
プールの妄想をはなれてクロモ山南東尾根下端の横っ腹に取付きます。
短い藪を突き抜けてクロモ山南東尾根の稜線をめざします。
クロモ山南東尾根に登っていく小尾根の稜線が見えてきました。トラバース(山腹水平移動)してめざします。
小尾根に乗りました。
小尾根を登ってクロモ山南東尾根をめざすか、さらにトラバースをつづけてクロモ山南東尾根の下方をめざすか。そこそこしっかりした踏み跡があったこともありトラバースをつづけることにしました。
クロモ山南東尾根に立ちました。尾根の下方です。 
尾根の上方。クロモ山南東尾根に乗ったのはいいんですが、暑いなかの林道歩きにヤラれたのか、ちょっとというかかなりシンドいです。ザックを降ろして休憩します。「撤退」と「続行」の文字がゆらんゆらんと頭のなかで去来します。15分ほど息を整えながらじっとしていると「続行」の文字が前頭葉で静かに止まりました。
「続行」するもすんごい急登です。頭上にできることなら見たくなかった岩崖らしきものが日に照らされています。850m圏です。
左手の岩崖を見ながら急登にあえぎます。
あえぎます。
あえいできて
やはり岩崖でした。
しかたありません。岩崖に取付きます。
這い上がってきてテラスでしばらく休憩します。ペットボトルを落とさないようにほうじ茶をごくりごくりと飲みます。
這い上がってきてまた休憩。きょうはほうじ茶の摂取量がはんぱなく多いです。920m圏です。
クロモ山南東尾根の岩崖は休み休みながらも40分足らずでなんとかクリアできました。930m圏で夢のような平坦な尾根なりました。
が、すぐに急登のはじまりです。
960m圏でそこそこしっかりした踏み跡を横断し、
登ってきて
右にぐーっと曲がって登っていきます。
長沢背稜南面の巻き道を横断し、
小ピークに登り詰め、西(左)へちょっと下って登り返すと
クロモ山の山頂です。これにてクロモ山南東尾根はおしまいです。1440m圏です。
体はシンドいままですが、なんとかクロモ山南東尾根を登ることができました。短い尾根なのにうれしはずかしの2時間10分(休憩時間を除く)の尾根歩きでした。
休憩するときりがないので山頂をちょっとだけぶらぶらしてクロモ山北尾根(上半分)に向かいます。

大丹波川林道から長沢背稜のクロモ山までクロモ山南東尾根を登った映像です。