奥多摩尾根歩き
大星沢上流二俣中間尾根、槇寄山北東尾根

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大星沢上流二俣中間尾根取付→大星沢上流二俣中間尾根→(1時間30分)笹尾根12550m圏→笹尾根→(35分)槇寄山→槇寄山北東尾根→(1時間)檜原街道→松坂屋酒店→(10分)[GOAL]檜原温泉センター数馬の湯→温泉センターバス停→JR五日市線武蔵五日市駅


横っ腹を這い上がってようやく大星沢上流二俣中間尾根の尾根に立ちました。尾根は岩場や崖のイベントはなく、黙々と急登に耐え凌いで高度を上げていきます。平場に出るたびにとことん休憩しました。
槇寄山北東尾根を歩くのは2度目か3度目か4度目です。とても歩きやすい道がずーーっとつづきます。4割弱ほどはボブスレーのコースみたいな丸くえぐれた道ですが、底が広くて無難に歩けます。ただ、尾根歩きの要素は薄く、尾根上を歩くことはほとんどありません。檜原街道の松坂屋酒店へ下るにはバッチグーです。

間違い尾根の下端(二俣の出合)に立って下流を眺めます。あの小尾根の向こうに大星沢城劉二俣中間尾根が沢に落ち込んでいるはずです。
沢を下らず、出合から大星沢上流二俣中間尾根の横っ腹に取付くことにします。急登というか、ほぼ崖です。
這い上がってきて
這い上がります。
さらに這い上がってきて
文字通り右往左往しながらようやく大星沢上流二俣中間尾根に立ちました。890m圏です。大星沢上流二俣中間尾根は写真右上隅から左に向かって激しく下っています。
振り向いてホンモノの大星沢上流二俣中間尾根を登ります。
かなりそうとうな急勾配を登ってきて
勾配がゆるんだ1020m圏で休憩します。スポーツドリンクを激しく飲みます。
ザックを担いで1080m圏でまた急登がはじまりました。
左手は大星沢右岸尾根です。
右手は大星沢左岸尾根が見えているのかどうかわかりません。
見上げます。聞こえるのは自分の荒い呼吸音ばかりです。
地面を踏む音が加わります。
登ってきて
笹尾根の登山道に出ました。ほんのちょっと左(北)へ登り、1250m圏のピークです。これにて大星沢上流二俣中間尾根はおしまいです。
笹尾根を南下し、槇寄山をめざします。1173mの標高点あたりを通過します。なんにもございません。槇寄山までの笹尾根は多少のアップダウンはあるものの下り基調です。
クメケタワという呪文みたいな名前の平坦な場所を通過します。大星沢上流二俣中間尾根で予定より1時間以上も超過したのでできる限り急ぎます。
道中。とくになにもない1159m、1155mの標高点を通過し、
槇寄山の山頂に着きました。三等三角点が設置されています。標高は 1188.18m、基準点は千軒平。点の記に槇寄山の名前は一切なく、「所在」は俗称センゲン平とあります。
天気がよければ富士山がふわりと浮かんでいます。大羽根山東尾根(名前はテキトー)を下る予定でしたがベンチに座ってちょっと思案。大羽根山東尾根はあきらめて槇寄山北東尾根を下ることにしました。大星沢上流二俣中間尾根で体力と時間を消耗してしまいました。
槇寄山の山頂から下ってくるとすぐに西原(さいはら)峠です。ここから左に折れ、
槇寄山北東尾根の山腹をトラバース気味にゆるーく下っていきます。
えんえんとトラバースがつづき、左手下にヌタ場を見たりもします。
地形図上では尾根上を歩いていることになっていますが実際は右下を歩きます。
歩きづらくはないんですが道はえぐれたりもします。
めちゃくちゃ歩きやすい尾根道になったりもします。
崩壊した石祠の
隣に「国定忠治が遠見したところ」と書かれた木柱が立っていて、尾根の先に行ってみたんですが残念ながら遠見はできず。そのまま尾根を下ります。
965m標高点あたりの分岐です。左に下っていくと三頭沢(南秋川)に架かる九頭竜橋のたもとに降りられます。ハチザス沢に落ち込む尾根をむやみに歩いたときに何度も通った分岐です。[ショーノ沢左岸尾根、槇寄山北東尾根、南谷沢左岸尾根、丸塚沢左岸尾根など]
道はボブスレーのコース状態になりました。けれども底の幅が広くそこそこ快適に歩けます。
木で土留めされた階段がずーっとつづきます。
尾根歩きというには無理があります。
地形図に神社記号があるあたりです。「ショーノ沢左岸尾根、槇寄山北東尾根、南谷沢左岸尾根、丸塚沢左岸尾根」を歩いたときに神社を探してうろうろしたんですが見つかりませんでした。
ボブスレーは終わり、
かと思ったらちっちゃなコースになってつづきます。
道中。
舗装道路に出ました。右手は民家です。道路の向こうに「仲ノ平バス停」の道標がおいでおいでをしています。ショートカットでしょう。呼ばれます。
右は農道南沢線です。「南沢尾根、扁盃川二俣中間尾根、槇寄山南尾根」を歩いたときにたどっています。左へ。
温泉施設を通過します。少々古めの看板に「温泉スタンドがオープンする迄の間、一般家庭用に限り無料で共用いたします」と書かれています。緑のタンクから突き出ているホースからドバーと温泉を汲むのでしょう。うらやましいです。現役かどうか不明。
南橋を渡り、坂道を登ると檜原街道の666mの標高点あたりです。ここから40歩ほどで松坂屋酒店に到着です。お行儀よく缶ビールを歩き飲みしながら「檜原温泉センター数馬の湯」に向かいます。
風呂上がりです。瓶ビールに舞茸の天ぷらです。ビールにお通しがついてきました。以前もあったかな? お通しは舞茸の生姜煮。舞茸づくしです。
レストランの窓に映る天井のライトがUFOみたい、と思って撮った写真ではありません。撮ったのはおびただしい数の黄色いトンボ。ウスバキトンボというトンボらしい。旧盆の頃に盛んに飛び回るので「盆トンボ」とか「精霊トンボ」という名前もあって、先祖の魂がトンボの姿になって帰ってくるという言い伝えもあるみたい。けれどもわたくしはしつこく目玉を襲ってくるメマトイを思い浮かべてしようがありません。
温泉センターを出て檜原街道を渡ってすぐの温泉センターバス停です。武蔵五日市行きのバスがやってきました。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。尾根間違いはしましたが、そんなこんなを含めて楽しむことができました。また、よろしくお願いします。