奥多摩尾根歩き
奥甚助尾根

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今回は奥甚助尾根(おくじんすけおね)を登りました。
奥甚助尾根のてっぺんは石尾根の小雲取山(こくもとりやま)と七ツ石山(ななついしやま)の中間あたり。下端は後山川(うしろやまかわ)の左岸に流れ込んでいるシオ沢の上流部の奥甚助窪とその東を流れる中甚助窪という谷沢の出合に落ち込んでいます。中甚助窪の東には甚助窪という谷沢が流れています。このあたりは甚助さんエリアです。
奥甚助尾根へのアプローチはシオ沢右岸の巡視道をどんどん上流へと向かいます。こんなに歩いたら石尾根に登り着いちゃうんじゃないの? と心配になると巡視道は下りはじめ、眼下に奥甚助窪に架かった木橋が見えてきます。
木橋からは奥甚助尾根西側の横っ腹を登っていくんですが、かなりの急登です。山腹を登れば登るほど奥甚助尾根を登る距離は短くなるわけでテキトーな場所からトラバースを敢行。3つか4つの枝尾根を越えてようやく奥甚助尾根に立つことができました。
コース JR青梅線奥多摩駅→[START]鴨沢西バス停→(20分)登山口→林道後山線→(1時間10分)塩沢橋→シオ沢右岸巡視道→(1時間50分)奥甚助窪→奥甚助尾根取付き→奥甚助尾根→(2時間)1740m圏(石尾根)→大ダワ→(2時間10分)[GOAL]鴨沢バス停
(7時間30分)
歩いた日 2021年6月12日(土)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR青梅線奥多摩駅→[START]鴨沢西バス停→(20分)登山口→林道後山線→(1時間10分)塩沢橋→シオ沢右岸巡視道→(1時間50分)奥甚助窪


シオ沢右岸の巡視道をずーっと歩きます。いくつもの尾根と谷を越え、数か所ののっぺり道もあったりしながらぐんぐん高度を上げていきます。気が付くとハルゼミの鳴き声が谷間を埋めつくしていました。

おはようございます。奥多摩駅前から鴨沢西行きバスに乗りました。かなり混んでいたんですが鴨沢バス停でドーンと降り、終点までひとりでした。タオルを首にかけ、軍手をポッケに押し込み出発します。
お祭バス停を通過するとすぐに
右手に「雲取山・飛龍山登山口」です。
こんな道を歩きます。登るばかりでなくしばらくゆるやかに下ったりもします。
杉奈久保橋(すぎなくぼはし)を渡ります。倒木で荒れていますが5、6、7段の滝が見えます。
片倉橋(かたくらばし)を渡り、その先のゲートの横をすり抜けます。橋から林道後山線です。
新片倉橋を渡ります。
後山川の対岸にはかつて死登を繰り広げた大崩落地(南山坂沢左岸尾根、アサガラ窪左岸尾根 釜ノ沢尾根 シンベイキ尾根 スンナワ沢左岸尾根)が見えます。
黒滝橋(くろたきはし)で後山川の右岸に渡りすぐの658mの標高点あたりを通過します。とくになにがあるわけではありません。
後山川。
これも後山川。ピーン、ピーンと熊鈴が聞こえるので覗き込むと釣り師が毛針を飛ばしていました。
後山川橋を渡ります。橋を渡って左にある祠に立ち寄りました。
後山川橋を渡るとすぐに塩沢橋(しおさわはし)です。
塩沢橋を渡り右は林道塩沢線です。
ペットボトルに詰めてきたほうじ茶を飲み、ザックから杖を出して伸ばして締めてポッケから軍手を出してはめます。軍手、杖の順番だとスルスルと滑って杖は締まりません。
まっ、そんなことはどうでもいいです。塩沢林道に踏み入って10分足らずでシオ沢右岸巡視道への階段に着きます。画面中央やや右の木と木の間に階段が見えています。
階段からくの字くの字1セットで分岐に着きます。棒が横たわっている左は以前に歩いた鉢焼場尾根、ヨモギ尾根の方向です。きょうは「巡視道」を歩きます。
しっかりした道が続きます。そこそこの勾配でジワリジワリと高度を上げていきます。
「生長量試験林」という巡視道の雰囲気を盛り上げる看板がありました。
桟道を歩きます。
ゴーロ窪というチョロチョロと水が流れる沢を木橋で渡ります。この木橋は揺れます。
水ノ田窪という涸れ沢を渡ります。
のっぺり道の先の小尾根を越えます。
尾根を回り込みました。この先に道は見えません。ただの崖です。歩けません。
岩混じりの尾根を登ります。
正面に岩壁が見えたので引き返そうかなと思ったんですが、
念のためにもう少し登ってみると左から道がやってきて右に見える桟道に続いていました。どうやら小尾根の手前に登ってくる道があったようです。
小尾根を越えるとまた道がありません。崖です。
尾根を登ります。
左からしっかりした道がくの字くの字で登ってきていました。またです。学習能力ゼロです。
崖を高巻く道だったようです。グーッと下って先ほどの高さに戻ります。
新緑の中をてくてくと歩きます。
死人窪(しびとくぼ)という涸れ沢を通過します。どうしてこんな名前が付いたんでしょう。ほかの名前じゃダメだったのでしょうか。
気付けばシオ沢はずいぶん深く遠くなっていました。
ほぼ水平だったりやや下ったりするんですが、登り基調であることは変わりません。
七ツ石山あたりからシオ沢に下っている栗の木ダワ尾根という尾根の最下端部を見てみたかったんですが、さっぱりわかりません。
尾根を見上げたり
獣気分で落ち葉を踏んだりの巡視道歩きが続きます。
ワサビ谷という涸れ沢を渡ります。
ワサビ田の石組みがあちらこちらで崩れ、トタン板なんかも散らばっていました。
ワサビ谷からグーッと登ってきました。
巡視道と言えばこんな道ですよね。違うかな?
巡視道の分岐です。石垣の道はヨモギに登る(らしい)道ですが、奥甚助尾根は直進し、尾根を乗り越して進みます。1170m圏です。
乗り越します。ホントにこの道でいいの? みたいな雰囲気ですが
長い桟道が設置されていたり
しっかりした道で小尾根を乗り越したり、
これぞ巡視道! みたいな道が続いています。
オタネ小屋谷を通過します。
落ちたら止まるか止まらないか微妙な感じの谷です。ん? んーん? オタネに甚助ね。ははーん、そーゆーことか。
などとゲスの勘ぐりにうつつを抜かしていると道がいきなりごくごく薄くなってしまいました。これは振り返っての撮影。消え入りそうな道の写真は撮り忘れました。
下のほうに道らしきものが見えます。
降りてきました。道はあちらの鞍部から下ってきて
あちらへ下っています。またまたまた分岐を見逃してしまいました。下ります。
眼下に水の流れが見えてきました。
奥甚助窪に架かる橋が見てきました。一気に急降下です。
奥甚助窪を渡ります。