奥多摩尾根歩き
奥甚助尾根

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奥甚助窪→奥甚助尾根取付き→奥甚助尾根→(2時間)1740m圏(石尾根)→大ダワ→(2時間10分)[GOAL]鴨沢バス停


奥甚助尾根の最下端まで降りるのは断念。山深いその底にせり上がったみたいな尾根をあえぎながら登り、巡視道が尾根に合流してからも尾根を左から右へ右から左へ乗り越す巡視道は無視し、尾根上をひたすら歩いたのでした。

奥甚助窪で休憩しました。食欲がはないのでつくってきたおにぎらず(具は昨夜の残りの唐揚げ)には手を付けず、「お取り寄せジュースせとか」という飴をなめながらほうじ茶を飲んでちょっぴりエネルギーを補給。そして奥甚助尾根の西面に取り付きます。落ち葉が積もった道の形はご薄く、かつ急勾配です。
登ってきて。
登ります。ここはゆるやかですがのっぺり道です。
くの字くの字で登ってきて1260m圏の小尾根の曲がり角です。
曲がった先は急峻な山腹を大きなくの字くの字でやり過ごそうという意思が見て取れます。
そんな意思に反して申し訳ないんですが、少しでも早く奥甚助尾根に取り付くために、小尾根を乗り越してトラバースすることにしました。
トラバースしてきて
トラバースします。あの尾根が奥甚助尾根かと思ったんですが違ってました。
尾根を乗り越してトラバースします。道なんかありません。あの急峻な尾根が奥甚助尾根のはずです。
トラバースしてきて
あの尾根が奥甚助尾根だと思い込んだまま
尾根を少し下って、とんでもない切れ落ち方なんで最下端の奥甚助窪と中甚助窪の出合まで下るのは断念。
ヨシッ、ここから奥甚助尾根の登りだ! と意気込んだんだけれども一応、念のために現在位置を調べてみるとこれまた奥甚助尾根ではないことが判明。
またトラバースです。
あれこそ奥甚助尾根です。
グーッと下った先の平らになったヤセ尾根が太陽に照らされています。
奥甚助尾根に立ちました。最下端の奥甚助窪と中甚助窪の出合に降り立てるのか、下ります。
ヤセ尾根の先は立ち枯れた大木と倒木が絡み合って火焰土器みたいに燃え上がっていました。
絡み合った枝の向こうを覗いてみますが正面奥はよくわかりません。ただ、左手の尾根の様子を見るとすぐ先で切れ落ちています。ほんのちょっぴり迷いましたが深追いはしないことにしました。いまの体力の残量を考えると、最下端まで下れたとしても石尾根まで登りきれるかどうかちょっと不安です。1210m圏です。ここを奥甚助尾根の下端とします!
ほうじ茶を一口飲んで奥甚助尾根を登ります。この10mくらいのヤセ尾根部分だけ平らで急登が始まります。
登ってきて。
グシャグシャなところを通過します。
急登にあえいで
1280mあたりでいきなりなだらかになりました。
赤い花。アセビでしょうか。
落ちた赤い花とシカのフンがイイ感じで混ざっています。
などと鑑賞していたら尾根はグッとヤセてきました。
1300m圏で巡視道が尾根に合流しました。
巡視道は尾根の左へのびていますが右の尾根上を歩きます。
ここでは巡視道は右へ。尾根上を歩きます。
登ってきて
登ります。ここは尾根上に巡視道が通っているのでしょうか。立派な尾根道です。
左の木立の向こうにヨモギ尾根がちょこっと覗いていました。
あえぎあえぎ登ってきて
不思議な形をした大木を通過します。不思議な形でなくても奥甚助尾根にはミズナラやツガかモミか名前のわからない大木やまったく名前のわからない大木がたくさん生えていました。
なだらかな尾根道が続くようになりました。
1490m圏です。ポカリと明るい場所を通過します。
快適な尾根歩きです。
大きな倒木があったりもして
穏やかな尾根を歩き、
登ってきて
またやや急登になったりもしますが、心地よい緑に包まれた尾根道が続きます。
ヨモギ尾根の向こうに飛龍山がうっすら見えていた、そんな気がします。
1680m圏で
右から登ってきた巡視道は尾根を乗り越して
左に登っていきます。
尾根上を歩きます。植生が変わりました。枯れたササ類が目立ちます。
急登です。
登ってきて
登ります。枯れたササがバキパキポキボキ鳴ります。
空が広がり、岩混じりの山肌にはマルバダケブキが群生しています。
岩を登ってきて
石尾根に立ちました。1740m圏です。これにて奥甚助尾根はおしまいです。
ほうじ茶を飲んだらすることがないので下山です。左に見えているあの七ツ石山に向かって歩きます。
道中。
前を歩く2人のハイカーが赤い花を撮影していました。
ブナ坂に到着。ここで先ほど赤い花を撮影していたベテラン山ガールが休憩していたので花の名前をたずねました。「ヤマツツジだと思うんですけど」「アカヤシオじゃないんですか?」「違う、違う。アカヤシオはあんなにいっぱい咲いていなくて1か所に咲く本数はもっと少ないの。色はもっと優しい感じ」ということでした。礼を言って鴨沢に向けて歩きかけると「アカヤシオなら丹沢よ」と豆知識をいただきました。
分岐。上は七ツ石小屋へ。下へ。
七ツ石尾根を乗り越します。
道中。
桟道を渡ります。
七ツ石小屋下の道標を通過します。
堂所(どうどころ)を通過します。右の尾根は登り尾根
水場で水をペットボトルに汲んで休憩。
小さな祠を通過します。
廃屋を通過します。
車道に降りました。
村営駐車場の右へ。
道中。
山道を抜け、坂道に並ぶ民家を抜け、
16時台のバスにギリギリ間に合いました 。
奥多摩湖の水位が下がっています。尾根の続きがポコリと水面から顔を出しています。麦山浮橋が通行止めになっていました。
途中下車してコンビニで缶ビールを購入。奥多摩の女(ひと)に会ってきょうの尾根歩きをざっくりと話しました。二人はとても聞き上手です。「じゃあ、また。あっ、そうそう、アカヤシオは丹沢だよ」
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。奥甚助尾根の最下端に立てなかったのはちょっと残念ですが、まっ、こういうこともありますよね。また、よろしくお願いします。