奥多摩尾根歩き
仁右衛門沢右岸尾根、榛ノ木沢右岸尾根

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今回は仁右衛門沢右岸尾根(にえもんさわうがんおね)を登り、榛ノ木沢右岸尾根(はんのきさわうがんおね)を下りました。
4回連続の水根沢左岸の尾根歩きです。
仁右衛門沢右岸尾根は石尾根の将門馬場(まさかどばんば)というピークの西(1430m圏)からほぼ南に下って、水根沢と仁右衛門沢という沢の出合に落ち込んでいる尾根です。榛ノ木沢右岸尾根のてっぺんは六ツ石山とトオノクボのちょうど中間あたりにある生首(なまくび)というピーク(1410m圏)で、ほぼ西に向かって延びてシンナシ沢という沢の対岸に落ち込んでいます。名前の通り榛ノ木沢という沢の右岸にある尾根なんですが、わたくしのテキトーな名付けです。仁右衛門沢右岸尾根の名前はルートとともに『新バリエーション ハイキング』(松浦隆康著 新ハイキング社刊)に紹介されています。
わたくしごとですが、今回の尾根歩きで水根沢左岸の尾根歩きはおしまいにします。中流域より上の尾根はほぼ自然林で、下の尾根も上部は開放感あふれる自然林でした。わたくしは自然林をあがめたてまつるつもりはありませんが、新緑や紅葉の季節はとんでもなくきれいな風景になるんだろうなと思います。ただ、どの尾根も勾配はかなり急。すべて「奥多摩三大急登」にノミネートされてもおかしくないキツさでした。
コース JR青梅線奥多摩駅→[START]滝のり沢バス停→奥多摩むかし道→水根沢林道→(1時間50分)仁右衛門沢出合→仁右衛門沢右岸尾根→(1時間50分)石尾根→(40分)六ツ石山→(15分)生首→榛ノ木沢右岸尾根→(1時間30分)水根沢林道→(40分)[GOAL]水根バス停→JR青梅線奥多摩駅
歩いた日 2020年2月8日(土)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR青梅線奥多摩駅→[START]滝のり沢バス停→奥多摩むかし道→水根沢林道→仁右衛門沢出合→仁右衛門沢右岸尾根→石尾根


仁右衛門沢右岸尾根はズーッと明るい自然林。取り付きはちょっとリスキーでザレた急登から尾根歩きが始まります。

おはようございます。奥多摩駅前から小菅の湯行きバスに乗り、滝のり沢バス停で下車しました。バスは水根バス停に向かって去っていきます。
滝のり沢バス停は余水吐という巨大な構造物を眺めるのに絶好のロケーションにあります。
道路の向かい側、あの坂道に進みます。
滝ノリ沢を渡ります。
水根新道の碑が立っています。鎧塚(よろいづか?)ってどこでしょう。
左の奥多摩湖方面へ。
民家跡に置かれた大黒様を通過します。
青目不動尊休み処(閉店中)。かつての店先の画像を見るとのれんに「青目立不動尊」を書かれているんですが看板類は「青目不動尊」です。この違いはなんでしょう。
そんな青目か青目立かの角を左へ回り込み、水根林道に向かいます。そーいえば水根林道なのか水根沢林道なのかも判然としません。
水根の集落を歩きます。
車道を進み、あのバリケードの向こうが水根林道です。
つららを通過。
車道林道の終点です。ここでヤッケを脱いで山道林道に下りていきます。
この微妙なノッペリ感になかなか慣れません。腰が引けます。
道はアシダキ沢に沿って登り、
ここで渡ります。
現場を通過します。
きょう2つ目の桟道です。
榛ノ木沢を渡ります。あの正面が下る予定の榛ノ木沢右岸尾根なんですが、
その下端はこんな感じです。無理。ここはわたくしには下れません。
先に進むと赤帽白杭が立っている斜上する道が尾根筋に向かっています。榛ノ木沢右岸尾根は下のほうで3つに分岐しているんですが、先ほどの岩ゴツゴツ(一つめ)よりはこちらがはるかにグッドです。
実は今朝、電車内で「奥多摩のトップガンMさん」と会い、最下部は「んー、あの坂を下るのは厳しいですよー」と、呟いたのがこの尾根です 。大月方面に行くという
赤帽白杭の道を登るとこの尾根のちょっと上に乗るようです。
もう一つの尾根がここです。ここにも赤帽白杭が立っています。
「間伐作業実施中」の案内があり、その作業のためでしょうか、踏み跡もあります。さっきの尾根かこの尾根か、悩みます。
先に進みます。
ワサビ田跡を通過します。
ワサビ田跡に流れ込む大堀沢(おおほりさわ)を木橋で渡ります。
あの尾根は前回に登った大堀沢右岸尾根(おおほりさわうがんおね)です。
ここから登ってザレた急登と浮き石に苦闘したのは1週間前です。
あそこで水根沢を渡ります。
左岸から右岸へ。
黒部の下ノ廊下みたいです。行ったことないけど。
この大きなモミだかツガの対岸に
仁右衛門沢が流れ込んでいます。
水根沢に下りていきます。なだらかな傾斜でラクに沢床に下りられます。
ここを石伝いで水根沢を渡ります。昨夜、アメダスをビシッと吹きかけたんで少々濡れてもバッチリです。
仁右衛門沢です。上流部は凍った沢水の上を沢水が流れて岩の上も凍っています。写真下の石伝いに右岸に徒渉します。
半凍りの沢。
右手の岩をよじ登ってきました。ここを徒渉します。左側の滝下に落ちてはいけません。落ちるなら右、落ちるなら右、と思っていたら最初の一歩を右の沢に突っ込みそうになりました。ビビりました。
仁右衛門沢右岸尾根に下端部に這い上がってきました。
写真手前が水根沢と仁右衛門沢の出合で、写真奥が水根沢の下流方向です。
こんなところを登り始めます。
ザレた急登です。
水根沢。
仁右衛門沢。ワサビ名人の仁右衛門がここにワサビ田を拓いたかどうか定かではありませんが、そんな気がします。
登ってきて、
登ります。
イイ感じです。
水根沢側。こちらは木が多く落ちてもどこかに引っかかりそうですが、
仁右衛門沢側はあまり引っかかりそうにありません。
露岩の尾根になりました。
登ってきて、
ザックに絡んだアセビの枝にグーって引き戻されたりしながら登ります。
天然洗面器。ガチガチに凍って空を映していました。
空が広がってきました。
振り返ると奥多摩湖が爆撃機B-2のように見えました。
1310m圏で左からの尾根と合流。とくになにがあるわけではありません。
手前の2本の尾根は以前に歩いた悪谷右岸尾根(東と西)です。とんでもない勾配です。
ややヤセの尾根になりました。
大きなミズナラを通過します。
これもミズナラでしょうか。
これは? 次々と大きな木が登場します。
「東京市」と彫られた石柱を通過します。
石柱からすぐに石尾根南面の巻き道にぶつかりました。
あちらから登ってきました。
巻き道を横切って尾根の続きを登ります。
仁右衛門沢右岸尾根のてっぺんに到着です。
石柱が埋まっていました。写真奥から登ってきました。これにて仁右衛門沢右岸尾根はおしまいです。
石尾根を六ツ石山に向かいます。
樹間の向こうに(おそらく)遭難者を吊り上げているヘリコプターが見えました。
将門馬場(まさかどばんば)を見上げながら通過します。
道中。
六ツ石山の山頂に到着。三等三角点があり標高は1478.84m、基準点名は境。
南アルプス。
富士山。