
城山南東尾根、グミ尾根、ヨメトリ坂
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■荷田子峠→臼杵神社
グミ尾根の後半は戸倉山茱萸御前の碑や臼杵神社といった立ち寄りポイントがあります。













今は昔の学生時代、知人の知人が長野県の大鹿村で自給自足を始めたというので友人と2人で遊びにいきました。貧乏かつ無謀でしたから東京から無チン乗車やらヒッチハイクやら、トンネルで野宿したりしながら集落を見下ろす山腹の小さな知人の知人宅にたどり着きました。
知人の知人宅には厳格なルールがいろいろあって、その一つが大便後の紙は決して便槽に落としてはいけないというもの。屎尿は肥料に使うので、有害物質が含まれている紙を混ぜてはダメという理由でした。その便の素になるタダ飯[とはいっても基本はごま塩をかけた玄米ご飯とテキトーな葉っぱが入った薄ーい味噌汁]をいただくかわりに、元は畑だった場所の草刈りや整地、薪集め、炭窯づくりのための穴掘りなんかを手伝っていました。
んっ、何の話だっけ。そう、そんなある日、知人の知人が里に捨てられていたのをもらってきたというバイクに乗って山道で遊んでいると、友人が「あれ、グミじゃない?」とバイクを放り出して赤い実のなった木に駆け寄りました。鮮やかな色が付いていてしかも甘みがある食べ物は久々でした。わたくしたちは餓鬼のようにむさぼり食いましたが、グミは山の斜面一面に生えていて極楽のようでした。
友人は東京から持ってきたギターのボディーにグミを大量に入れて「彼女へのプレゼント」などといって鼻の穴を膨らませていたことも覚えています。あー、甘酸っぱ)。
















