奥多摩尾根歩き
城山南東尾根、グミ尾根、ヨメトリ坂

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臼杵山→市道山→ヨメトリ坂→笹平バス停→宮の沢バス停→[GOAL]数馬の湯


ヨメトリ坂は8割方が急坂です。

臼杵神社から5分ほどで臼杵山(鹿ン丸 842.1m)の山頂に到着。三等三角点があり、基準点名は臼杵山。
山頂からの眺め。
先に進みます。
こんな尾根を歩き、
こんな尾根も歩き、
あっちの方からやってきました
で、ちょっとしたピークに到着。
「780」というマジック書き。
「七七〇m」の木札。
わたくしのプロトレックは「767」。三者三様の解釈です。帰宅後、地理院地図をじっくり調べると770m圏というのが正しそう。
まさか、押収されたんでしょうか。そんなわけない。
「石津窪山 749m」の山名板を通過します。
しっかりした道が続きます。
道中。
道中。
正面が市道山のはずです。
急降下の後の登り返しが見えています。こういうのは小さな「ゲッ」が出がちです。
道中。急登二段仕込みが見え見えです。この急登の後、右上にグーンと登っている尾根が見え見えです。だまされません。
ほら、やっぱり二段仕込み。これは二段目。
根っこの階段は登りならちょっぴり楽です。
あれは峰見通りという尾根のはず。
左手が明るい尾根を登っていくと、
ヨメトリ坂への分岐に到着です。市道山はすぐそこのはずなので先に進みます。
3分ほどで市道山(795.2m)の山頂に到着。戸倉三山と呼ばれる臼杵山、市道山、刈寄山のうち2座を大げさにいえば完全制覇、控えめにいえば立ち寄った、ちょっと気取ればピークを踏んだことになります。三等三角点があり、基準点名は逸歩地(いっぽち)。
山頂の様子。臼杵山にはベンチが1つありましたが、市道山はこの岩がベンチ代わりになります。
こちらは峰見通り。
戸倉三山のもう一座、刈寄山(かりよせやま)が見えているはずです。水を飲んだり写真を撮ったりちょっとボーッとしたりして山頂を去ります。
ヨメトリ坂の分岐まで戻りました。ヨメトリ坂の名前の由来については先達におまかせしたいと思いますが、簡単にいうと現檜原村方面から現八王子市を結ぶ蚕系バイトの通勤路がヨメトリ坂で、その道中で恋が芽生えて結婚することもあった、ということらしいです。今だと、いつも同じ車両に乗る女性を好きになり、何とかメルアドをゲットして付き合うようになって云々、ということなのかな。違うかな。
歩き初めはこんな感じです
かなりの急降下です。
左の巻き道をチョイス。
かなりの急降下です。こんな劇坂でヨメトリの余裕があったんでしょうか。
これくらい穏やかなら話はできそうです。「おはなちゃん、仕事慣れた?」「あっ、源さん。全然ダメ。先輩に迷惑かけっぱなしで」「おはなちゃんなら大丈夫だよ。頑張り屋さんだもの。そうだ、今度の満月の夜、仲間と宴会するんだ。おはなちゃんも友達と来ない? こっちは男4人」「うーん、ありがとう。おとうにも聞かないといけないから、今度返事するね」などと会話は進むのでした。
後日、「源さん! おとうが暮六つまでに帰るならいいって。おみよ、およし、おいくが来たいっていっているけどいい?」「おしずちゃんは?」「何それ」「いや、別に。だってほら、いつも昼休みはおしずちゃんと一緒にいるじゃない」「ふーん。でもおしずちゃんはダメ。だって吉蔵さんとデキてるもん」「えっ、吉のヤツと?」などとちょっとややこしい恋の鞘当てがあったりするのでした。
次の日の昼休み、「おしず、ゴメン」「何? おはな」「ゴメン。あたし源さんにおしずが吉蔵さんとデキてるってウソついちゃった」「えっ。どうしてそんなウソを」「だって源さんはおしずに絶対気があるわ」「そう、おはなは源さんが好きなのね。大丈夫。今まで黙ってたけどわたし工場長と付き合っているの」「えっーー! マジ!?」「それに吉蔵さんは工場長の奥さんとデキてるの。そうなの、嫁盗りなの」
チャンチャン。
その年の雪解けは例年に比べ、ことのほか早かったと伝えられています。
576mのピークを通過します。
真新しい擁壁(?)がありました。
読めない板を通過します。
カイコがよく育ちたくさんの繭がとれた年の暮れ、紆余曲折はあったけれど源とおはるは晴れて祝言を挙げたとのことです。そんな2人の楽しげなおしゃべりが聞こえてきそうな穏やかな道を歩きます。おしずや吉蔵たちの消息は不明です。
ぐっと右に曲がります。
急降下です。
屋根が見えてきました。
小坂志川(こざかしがわ)に架かる橋が見えてきました。
こんなところを下ってきて、
この橋を渡ります。ちょっと傾いているうえに凍っています。
橋を渡って木の階段を登ると桟道です。梯子状なので半分凍った雪を踏み抜かないように慎重に足を載せていきます。今回のルートでここがいちばん怖かったです。
林道までたどり着きました。
いやー、ビビりました。
林道を右へ、檜原街道に向かいます。この写真では見えませんが、ロープが張られていました(赤いテープがぶら下がっています)。ロープを起点にしてこちら側が林道小坂志線のようです。で、ロープから向こうは村道12号大野線というらしいです。
橋の上、屋根の右に見える白いガードレールが檜原街道です。
左の道から檜原街道に上がってきました。笹平バス停です。バスの時刻まで時間があるので歩くことにします。
宮の沢バス停でバスを待つことにしました。バス停一つ分しか歩いていません。「特産物直売所 やまぶき屋」は冬季休業中。
「檜原温泉センター数馬の湯」に到着。
いつもの「舞茸の天ぷら 3ヶ」と瓶ビールです。「じゃが芋焼酎ロック」もいただきました。おいしゅうございました。