奥多摩尾根歩き
坊主山、矢岳、大反山、国見の広場、浦山ダム左岸道路

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今回は前回に続き、長沢背稜(ながさわはいりょう)を「こちら」から「あちら」へ越える「長沢背稜またぎ」です。またぐ地点は坊主山(ぼうずやま 割谷ノ峰)。日原(にっぱら)の深部、三又(みまた)から石楠花尾根(しゃくなげおね)を登って坊主山へ、ほぼそのまま北へ牛首(うしくび)、矢岳(やだけ)を経て浦山(うらやま)ダムに下るルートです。ほぼ半日かかる長丁場です。
と、計画していたんですが林道小川谷線(以降、小川谷林道)を歩いているうちに日和ました。日和りに日和ました。石楠花尾根はやめて七跳尾根(ななはねおね)を登ることにしました。体力的にも時間的にもかなり楽になるはずです。その代わり、になるのかどうかはわからないけれど坊主山から北にのびる稜線を最後の最後まで可能な限りたどってみることをココロに誓ったのでした。
それにしてもおそろしく長丁場です。浦山ダムの日没が18時30分ごろ。月は薄いので月明かりは望めません。ヘッドライトに入れっぱなしだった電池と予備の電池を満充電にして出発です。
※実際に歩いた[GOAL]は西武秩父駅ですが、ログの[GOAL]は浦山口駅にしました。
コース JR青梅線奥多摩駅→[START]東日原バス停→小川谷林道→(2時間)小川谷林道終点広場→七跳尾根→(1時間35分)長沢背稜縦走路→(35分)坊主山→(40分)牛首→(40分)立橋山→(25分)赤岩ノ頭→(35分)矢岳→(45分)デンゴー平→篠戸山→(1時間5分)クタシノクビレ→大反山→若御子峠→(55分)国見の広場(朝越山)→(35分)浦山ダム左岸道路→(35分)秩父線浦山口駅→国道と秩父線の間の道路→(50分)[GOAL]西武鉄道西武秩父線西武秩父駅
(11時間15分)
歩いた日 2022年5月4日(水)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。とくに深い谷の軌跡は悲惨です。

JR青梅線奥多摩駅→[START]東日原バス停→小川谷林道→(2時間)小川谷林道終点広場→七跳尾根→(1時間35分)長沢背稜縦走路→(35分)坊主山→(40分)牛首→(40分)立橋山→(25分)赤岩ノ頭


七跳尾根は何度か歩いている(そこそこ詳しい記録はこちら 登山道というか作業道にそこそこ忠実に歩いた記録はこちら)ので今回の記録はあっさりめです。
七跳尾根のてっぺん七跳山には登らずに長沢背稜の縦走路で坊主山へ。坊主山から長沢背稜を少し西へ歩き、長沢背稜をまたいで秩父市側へ下りました。ヤセた岩稜が続き、続きに続き、驚きました。下調べではわかりませんでした。いやー、行ってみないとわからないものです。

おはようございます。電車で遭遇した奥多摩のトップガンMさんとアグレッシブ山ガールWさんと小川谷林道へ。この後、カロー谷に向かうお2人とかろう橋で別れました。
大栗尾根(おおぐりおね ここから登った記録はこちら 木の階段で尾根の横っ腹に取付いた記録はこちら)の下端部の石垣にたらされたロープを通過します。かつては倒木が手がかり足がかりになっていました。
バス停から約2時間、小川林道の終点広場に到着。
南東がバーンと開けています。ザックを下ろして休憩します。奥はタワ尾根、手前は大栗尾根かな。
広場の奥を右へ、犬麦林道(いぬむぎりんどう)を3、4分歩くと七跳尾根への階段が見えてきます。
大きなくの字くの字で高度を上げていきます。
標高1320m圏(以降、「標高」を省略)で尾根に乗りました。
長丁場に備え、柏餅を食べます。端午の節句は明日ですが食べたいものはしようがありません。葉っぱごとかじって食べるのが好きです。
七跳尾根はこんな感じで始まり、
1360m圏でしっかりした作業道を横断すると
ザレた急登が続きます。
右手に長沢背稜が見えてきて
1600mあたりのゴンパノ頭を通過すると
すぐに長沢背稜の縦走路にぶつかります。
七跳山には登らず、縦走路を西へ。
はるかかなたに秩父市街が見えました。
あれが目指す坊主山。登る予定だった石楠花尾根が三又に向かって左に下っています。長沢背稜からより石楠花尾根から登るほうが勾配がゆるくて楽そう。
石楠花尾根に到着(と思っていたけどここはひとつ手前の小尾根でした)。
坊主山のてっぺんを目指して登ります。
登ってきて
アセビの茂みを抜けると
坊主山のてっぺん(1640m圏)に到着。
坊主山から北方向。
坊主山から東方向。
坊主山から南方向。
坊主山から西方向。
矢岳につらなる稜線は坊主山から少し西から始まります。長沢背稜を西へガクンと下り、
登ります。地形図を見るとあの先が稜線のてっぺんだと思うんですが、どうせ戻ってくることになるのでここから
あちらの埼玉県秩父市に踏み入ることにしました。
ズザズザと下って振り返った長沢背稜。
カラカラだった七跳尾根とは対照的にしっとり感があります。
ヤセた岩稜です。
下ります。
ここは無理。
右の踏み跡に降ります。
左から巻いてきました。
キビシい下りです。
下ってきて
あの鞍部が牛首という場所でした。
岩がちな急登と
急降下が続きます。
連続します。
巻道を進もうとしたら恐ろしげなのっぺり道のトラバース(山腹水平移動)だったので
逃げるように這い上がり、
尾根上の道でほっと胸をなでおろしたりもしました。
1568mの標高点と思われる場所には立橋山の山名版がありました。けれども『山と高原地図22 奥武蔵・秩父 2022』(昭文社 以降、『山と高原』)には次の1530m圏のピークに立橋山と書かれています。そのピークから北西へ下る立橋尾根という表記もあります。はて。この記録では『山と高原』にならいます。
標高点を過ぎると岩稜は消え、アセビ優勢シャクナゲちょっぴりの道になりました。
1530m圏。気を抜いてはいけません。この先は崖です。
右下に踏み跡がありまました。慎重に下り、崖の横を
通過します。
1500m圏で広々とした場所に出ました。
『山と高原』の立橋山に到着。尾根は左右に分岐します。
ほんのちょっぴり展望がありました。
左へ下っていく立橋尾根。
進むのは右のこちら。アセビの森です。
尾根は広がり、急降下して
明るくなりました。
1450m圏です。ズドンとした岩塊の手前で左折。
あの鞍部から下ってきて
こんな尾根をテキトーに下っていきます。
またまた岩がちなヤセ尾根になりました。登って
下ってきて
登って
下り
登ります。
どうしても落ちなくちゃいけないときは右側より
左側です。
1448mの標高点に到着。赤岩ノ頭と書かれた山名板が木にくくりつけられていました。
まだまだまだまだ先は長いです。