奥多摩尾根歩き
除ケ沢右岸尾根

(2/2)


除ヶ沢右岸尾根→(2時間20分)大休場尾根との合流点→ゴンザス尾根の分岐点(1200m圏)→(1時間)本仁田山


苛烈な岩崖登りは地形図の岩記号ゾーンをはるかに超えてつづき、杖を使う尾根歩きができるようになってからも岩ゴツはやみませんでした。
除ヶ沢右岸尾根の上部は急登で名高い大休場尾根とダブります。たしかに急登がつづきましたが、岩崖登りで身もココロもすでにそーとー蝕まれていたのがよかったのか「キッツいなー」くらいの軽い体感で深いダメージを受けずに本仁田山に登り詰めました。

大小の岩場がつづきます。
ヤセ尾根になったりもするんですが
またもや岩崖が尾根をふさぎます。
左や
右に登れそうな場所を探して
必死の這い上がりがつづきます。
こんな大岩を回り込んだりもして
這い上がってきて
這い上がります。このあたりは地形図の岩記号(580mあたり)をはるかに越えた670m圏ですが
こんなおにぎりみたいな大岩がニョッキリしてきたり
危なっかしい岩崖登りが
つづきます。
岩に登り、見下ろして
振り仰ぐとまた岩場です。
ぐーっと登ってくると
ようやく尾根の傾斜がゆるやかになってきました。背中とザックの間に挟んでいた杖を抜きます。720m圏です。
崖はなくなったけれども岩ゴツはつづきます。
ヤセ尾根は楽しいです。
古い杭をぽつりぽつりと見かけるようになりました。
ぐーっと登り、 また尾根をふさぐ岩ですがこれくらいの規模ならもうへっちゃらです。
817mの標高点が設定されている小ピークを通過します。
標高点を過ぎると平穏な尾根歩きがつづき、標識が見えてきました。トラロープが張られています。大休場尾根との合流点です。
あの奥から登ってきました。除ヶ沢右岸尾根には「通行止 登山道ではありません」と書かれた看板が立っています。
急登で有名な大休場尾根を登ります。くの字くの字の道が刻まれていますが急登です。
急登です。
岩場を回り込む場所もありますが
急登です。
ツツジを見ながらちょっと休憩。
ゴンザス尾根花折戸尾根への分岐を過ぎるとすぐに
本仁田山の山頂に到着です。これにて除ヶ沢右岸尾根はおしまいです。三等三角点が設置されています。標高点は1224.46m、基準点名はズバリ本仁田山。設置されたのは明治37(1904)年、日露戦争が勃発した年です。『点の記』には「氷川村氷川ヨリ登ル事四十町ニシテ達ス(中略)坂路頗ル嶮峻也」と記載されています。大休場尾根は古くから急登だったみたい。当たり前か。ベンチで休憩します。眺望はほぼありません。ただ座っていてもしようがないのでぶらぶらしてみます。
次は後編「本仁田山東尾根」です。下部ではとんでもない試練を受けたんですが、西川の着地点で美しい滝を見ることができました。

除ヶ沢右岸尾根のダイジェスト動画です。