奥多摩尾根歩き
ショウ沢右岸尾根、土俵岳北東尾根、笹尾根、槇寄山北東尾根、ショーノ沢左岸尾根

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今回はショウ沢右岸尾根を登り、土俵岳北東尾根を登り、土俵岳から笹尾根を歩き、田和峠から槇寄山北東尾根を下り、ショーノ沢左岸尾根を下りました。各尾根の場所は下の地図を参照してくだい。
今回のハイライトは、檜原街道から南秋川へのアプローチ、南秋川の渡渉、渡渉からショウ沢右岸尾根への取付、でした。そうです、序盤でハイライトは終了してしまいした。靴を濡らさずに渡渉できる場所を探して水際の水をひたひたとかぶる岩をへつり、結局、「んー、裸足になるのはメンドー」と靴を水に沈めながら対岸に渡り、ショウ沢出合へ。南秋川とショウ沢の出合からビシッとショウ沢右岸尾根のほぼ崖に取付きました。
「もうこれでおしまい」、後はだらだら余生を送るだけ、そう思い込んでいました。
甘かったです。前回、南谷沢二俣中間尾根を探してさまよった、笹尾根の西原峠と田和峠の間を北(檜原村側)に巻いている地形図の破線(徒歩道)の全貌をつまびらかにしようしたんですが、こちらもかなり難儀なハイライトになってしまいました。
※「標高」は省略しています。
コース JR五日市線武蔵五日市駅→[START]上川乗バス停→檜原街道→南秋川渡渉→(55分)ショウ沢右岸尾根取付→ショウ沢右岸尾根→765m標高点→(1時間35分)土俵岳北東尾根(820m圏のピーク)→(50分)土俵岳→笹尾根→小棡峠→(丸山)→笛吹峠→藤尾分岐→(笹ヶタワノ峰)→数馬峠→(2時間)田和峠→槇寄山北東尾根→(55分)965m標高点→ショーノ沢左岸尾根→(25分)檜原街道→松坂屋酒店→(25分)[GOAL]檜原温泉センター数馬の湯→JR五日市線武蔵五日市駅
(7時間5分)
歩いた日 2025年10月5日(日)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR五日市線武蔵五日市駅→[START]上川乗バス停→檜原街道→南秋川渡渉→(55分)ショウ沢右岸尾根取付→ショウ沢右岸尾根→765m標高点→(1時間35分)土俵岳北東尾根(820m圏のピーク)→(50分)土俵岳


ショウ沢右岸尾根へは南秋川を渡れるかどうかが問題でした。目星を付けていた場所から南秋川に近づき、「あわよくば」と橋を探すも見つからず。前文に書いた通り、かなりシンドい思いをしてなんとか南秋川を渡渉。ショウ沢右岸尾根に取付くことができました。
ショウ沢右岸尾根の取付はほぼ崖登りでそのまま植林内の急登に突入したのでした。

おはようございます。武蔵五日市駅から数馬行きのバスに乗り約45分、上川乗(かみかわのり)バス停で降りました。走り去るバスの動画を撮ろうと「DJI ポケット2」というカメラの録画ボタンを押したんですが、録画中の赤ランプが点滅しません。「げっ、故障?」と思ったら液晶画面に「SD未挿入」の文字。とほほ。SDカードを入れずに家に置いてきてしまいました。「ドンマイ!」と空元気を引きずりながらバスを追いかけて檜原街道を歩き、南秋川を渡る南秋川橋を左手に見て過ぎ、
さらに檜原街道を歩きます。バス停から20分ほど、南秋川へ降りるポイントとしてGoogleマップのストリートビューで目星を付けていた白い手すりの階段(写真中央やや右上)が見えてきました。
手前がめざすショウ沢右岸尾根です。奥は土俵岳北東尾根
階段ではなくコンクリートの坂道でした。大規模な工事現場が見えます。朝方までの雨で坂道は滑ります。川べりの大きな建物に向かう道路をつくっているようです。
「大きな建物の向こうに橋があるかも」と思っていたんですが近づけそうにありません。踏み跡をたどり、小屋の右側へ。
草ボーボーの中に踏み跡がつづいています。
南秋川が見えました。というか、覗き込みます。橋なんかないし、岩崖です。降りられません。
どこか南秋川を渡れる場所を探しながら下流に向かって歩きます。打ち捨てられた(多分)畑を回り込み、踏み跡はつづきます。
キリッとした道になったりもします。釣り人の踏み跡でしょうか。期待大です。
踏み跡は川沿いにつづいていますが、そこそこしっかりした踏み跡が川に向かって下っています。川沿いにちょっと先に進んでみましたが川に降りられそうな場所はなく、引き返してきました。ここを下ることにします。
ザックを降ろし、杖と軍手、手ぬぐいを引っ張り出して正装に。ペットボトルに詰めてきたほうじ茶をグビリと飲みます。振り返ると檜原街道から下った坂道(写真中央やや上)が見えました。午前中に開催されていた「第13回東京ヒルクライムHINIHARAステージ大会」の名残りなのかたくさんの自転車乗りが左から右へ、檜原街道を走っていきます。かなりのスピードなんですが、仲間と会話しながら走っています。楽しそうです。
下ります。すんごい勾配です。
川に降りました。下流の瀬で渡れるかと思い岩をへつって下っていきましたが思いのほか水深があって断念。
上流に向かって岩をへつります。飛び石で渡るのは無理みたい。「裸足になって渡るしかないか、うーん」と悩んだんですが、
メンドーになって靴のままドバシャドバシャと渡ってきました。右足は完全に沈没して靴下がグシュグシェになってしまったんですが、なぜか左足はほぼ無傷。なんででしょ。
右岸の水際を歩くこと5分たらず、ショウ沢出合に着きました。左がめざすショウ沢右岸尾根です。ほぼ崖です。取付きます。ちなみにショウ沢という名前は『奥多摩』(宮内敏雄 昭和刊行会 昭和19)の98ページ「甲武相国境山稜その二」の地図によっています。右岸の尾根を登るといずれ土俵岳北東尾根にぶつかります。
這うように登ってきて
登ります。
キツいです。ただ獣なのかヒトなのか両方なのか、そこそこしっかりした踏み跡がくの字くの字だったり忖度なしの直登でつづいていてテキトーに登ってきました。
530mあたりで勾配はゆるみ、左から登ってきた尾根と合流。とても賑やかな場所です。
平坦な尾根道になりましたがすぐ先に登りが見えます。
右手の小間は土俵岳北東尾根です。
頭上が明るくなってぐぐぐーっと登ると
林道坂東沢丹田線に出ました。土俵岳北東尾根を登ったときにこの林道にぶつかったときはとっても驚きましたが今回は平気です。Googleマップの航空写真で林道坂東沢丹田線がショウ沢左岸尾根を横断してさらに東にのびていることを確認済みでした。
林道を右へ左へ、尾根に取付けそうな場所を探しました。左へちょっと歩いた山腹に、草を釘の頭でずずずーっと削り取ったような踏み跡を発見。取付きます。
登ってきて
ショウ沢右岸尾根に復帰しました。
ちょっと休憩。北方に浅間尾根の浅間嶺や松生山なんかが見えています(はず)。
おだやかな尾根歩きがつづきます。
小ピークを登る詰めると
左手が伐採地跡でした。720m圏です。
目印置き場を通過します。750m圏です。
植林内の平坦な尾根を歩き
765mの標高点あたりを通過します。
急登はすっかり鳴りを潜め、おだやかな尾根が
つづき、
しっかりした道(登山道と呼んでいいのかな?)にぶつかり、土俵岳北東尾根に合流しました。
登山道を横断してこの付近でいちばん高い820m圏に立ちました。これにてショウ沢右岸尾根はおしまいです。
土俵岳北東尾根笹尾根の土俵岳に向かいます。820m圏で地形図通りに右から尾根が登ってきます。登山道は尾根を巻いて左に大きくぐーんと巻いていきます。前に土俵岳北東尾根を登ったときは巻いたんですが今回はビシッと尾根を追います。
870m圏で土俵岳北尾根につづく地形図の破線を横断たはずなんですがよくわかりませんでした。このあたりの尾根は横幅がやたらと広くて進路が定まりません。テキトーに登ります。
左手に尾根の出っ張りが見えます。あそこを登ることにします。
934mの標高点あたりを通過します。
とってもおだやかな尾根歩きが
つづきます。
とってもつづきます。
笹尾根の登山道に合流し、右(西)へ2分ほどゆるく登ると

土俵岳の山頂に到着です。これにて土俵岳北東尾根はおしまいです。三等三角点が設置されていて標高は標高は1005.23m、基準点名は猪丸(いまる)。南側の上野原市に猪丸という地名があります。
ちょっと休憩して笹尾根を西へ西へと歩き、難儀な破線探しが待っている田和峠をめざします。