奥多摩尾根歩き
オリソコナイ沢上流域二俣中間尾根、市道山から千ヶ沢林道

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今回はオリソコナイ沢沿いを峰見通りの栗ノ木沢ノ頭まで登る途中で大滝を見物し、伝名沢左岸尾根(でんなさわさがんおね)を下りました。と言いたいところですが、てんでダメでした。まるっきり。
大滝は見つけられず尾根歩きに変更したものの、時間と体力を消費してしまいました。下山時刻に日没がかかりそうなので伝名沢左岸尾根も諦め、市道山から地形図の破線をたどって千ヶ沢林道まで下ったのでした。
と、概略はこういうことですが、もちろん一歩一歩になんやかんやのあーだこーだがありました。
オリソコナイ沢ほか、関連する場所は下の地図を参照してください。
※沢の名前はほぼ『奥多摩』(宮内敏雄 昭和刊行会 昭和19 国立国会図書館デジタルコレクション)の119ページ「戸倉三山附近その一」と127ページ「戸倉三山附近その二」に掲載されてる地図によります。現地の標識と異なる場合があります。
※「標高」は省略しています。
コース [START]JR五日市線武蔵五日市駅→沢渡橋→林道盆堀線→(2時間)オリソコナイ沢→沢沿いを遡上→(45分)2つめの二俣→オリソコナイ沢上流域二俣中間尾根→(1時間50分)栗ノ木沢ノ頭(峰見通り)→トヤド→(1時間)市道山→破線→(1時間15分)林道千ヶ沢線→(20分)林道盆堀線→沢渡橋→(1時間20分)[GOAL]JR五日市線武蔵五日市駅
(8時間30分)
歩いた日 2026年1月4日(日)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

[START]JR五日市線武蔵五日市駅→沢渡橋→林道盆堀線→(2時間)オリソコナイ沢→沢沿いを遡上→(45分)2つめの二俣→オリソコナイ沢上流域二俣中間尾根→(1時間50分)栗ノ木沢ノ頭(峰見通り)


オリソコナイ沢なので遡るには問題があるわけがありません。ノボリソコナイナシのノー・プロブレムです。盆堀林道からオリソコナイ沢沿いの道に踏み入りました。
道はあるんですが朽ちた桟道、鎖場、雪で隠されたのっぺりトラバース(山腹水平移動)などかなり冒険チックな道中です。先人の沢登りの記録を参考に大滝(15m)は2つめの二俣よりやや上流にあるという相対位置はわかっていても絶対位置は不明。とにかく2つめの二俣をめざしました。
けれども結局、目当ての大滝には出会えませんでした。とほほ、です。仕方がありません。二俣中間尾根の尾根歩きにシフトチェンジしました。
尾根の前半はヤセた急登でした。560m圏で右から登ってきた小尾根にぶつかると尾根はヤセたままおだやかになり、シカの糞は増え小屋が現れ測量杭は刺さり、とほほ感や緊張感はゆっくりほぐれていきました。

おはようございます。武蔵五日市駅を出発して檜原街道を右(西)へ、盆堀林道に向かいます。満月が稜線に乗っています。
沢戸橋(さわどばし)を渡り、右にゆるく登ってすぐ左へ、新久保川原橋(しんくぼかわらばし)を渡ります。正面は戸倉城山です。
盆堀川沿いをずんずん歩き、盆堀集落を抜け、橋を渡ったた突き当り、砕石工場で右にぐっと曲がり、
右に東京都水道局戸倉取水所を見ると盆堀林道です。
盆堀川の対岸に棡葉窪(ゆずりはくぼ)が見えます。写真中央の黒く細い筋です。左右岸の尾根歩きができるか観察したんですが、どちらも着地は難しそう。
盆堀林道を歩き、292mの標高点あたりです。伝名沢の出会いに堰堤がつくられています。当初の予定では伝名沢左岸尾根を堰堤の向こうに下ってくるはずでしたが前述した通り計画は崩れました。
「しんじゅくの森」の看板がある駐車場の先にあるガードを抜け、
林道歩きはつづきます。
左に石仁田(いしにた)林道、右に伝名沢林道を分けると
ようやく山並みの高いところに日が照ってきました。
けれども路面は薄く凍ってきました。
栗ノ木尾沢を過ぎます。現地の標識は「栗ノ木王」。
すぐにオリソコナイ沢に着きました。現地の標識は「オリゾクナイ、ショイコシ」です。
ザックを降ろし、杖とチェーンスパイクを引っ張り出し、防寒着兼雨合羽を押し込みました。右岸にそこそこしっかりした道がつづいています。ただ、見えている桟道は朽ちてボロボロです。
なんとなく沢沿いを歩いていくんだろうな、と想像していたんですが薄い道は大きなくの字でぐんぐん登っていきます。
ちょっと危なっかしいトラバースに腰が引けたり、
糸ようじより危なっかしい桟道や
かなり危なっかしいトラバースや
道のありかがわからなくなったり、
やっと復帰したと思ったら山側に鎖、谷川にトラロープの険しい道になって
オリソコナイ沢をこわごわ覗くも水面のすの字も見えません。
先人の遡行図で見たFいくつかの滝だと思います。沢登りはあんなところも登るのでしょうか。無理。
糸ようじ(以下同文)。
ひとつめの二俣です。オリソコナイ沢本流は右俣です。
糸ようじ(以下同文)。
2つめの二俣に着きました。
この二俣も右俣が本流です。深い沢です。それほど遠くない上流に大滝があると思うんですが、見えないしそれらしい音も聞こえません。
これまでのような道は消失したのか雪に隠されたのか、見当たりません。左俣の右岸をトラバースして様子を見ます。
すんごくデンジャラスなトラバースでした。滑り落ちると、そうとう上手かつ運がよくないとかなり大変な目に会うと思います。
本流には降りられそうにないので二俣中間尾根の横っ腹に取付きます。
左俣から登ってくると
二俣中間尾根はヤセ尾根の急登で始まりました。
這うように登ってきて
登ります。
右手下のどこかにめざす大滝があるはずですが水のみの音も聞こえてきません。足も息も止めるとまったくの無音です。静かです。
オリソコナイ沢に下っていく道がないか探りながら登っているんですが見つからず、急登に喘ぎっぱなしです。
右に落ちてはいけない場所を通過します。
空が広がっています。右から登ってくる尾根と合流しそうです。
2本の小尾根がここで合流していました。560m圏です。
こちらと
こちら。雪のあるこちらがオリソコナイ沢のやや下流に下っています。踏み跡があるようなないような。ちょっとだけ下ってみると意外に雪深くチェーンスパイクでもズズッと滑り、イナバウアーになりかけました。ダメです。一気に戦意消失。この子尾根を下れば大滝に近づけそうですが今回は大滝見物は諦めます。
オリソコナイ沢の対岸に栗ノ木沢ノ頭から北に下っている尾根がばーんと横たわっています。
2つの小尾根と合流してから急登は止み、シカの糞は増え、古びた測量杭が刺さるようになりました。
尾根に乗っかった小屋が見えてきました。
ベンチが2列に一升瓶1本と潰れた缶飲料1缶、整理整頓が行き届いた小屋です。採光や通風に最重点を置いた設計だと思われます。600mあたりです。
小屋を過ぎると久々の登りらしい登りです。
登り詰めると左から登ってきた尾根と合流。
すぐにかなりしっかりした道を横断します。650m県です。
峰見通りの稜線が見えてきました。
峰見通りの登山道にぶつかりました。栗ノ木沢ノ頭をめざして右(西)へ。
階段を登り詰めると
栗ノ木沢ノ頭に到着です。724mの標高点が設定されています。これにてオリソコナイ沢上流域二俣中間尾根はおしまいです。
ザックを降ろして休憩します。大滝を見物して栗ノ木沢ノ頭に到着する当初の予定時刻より30分以上遅れています。悩ましいです。市道山、臼杵山を経て、グミ尾根の737m標高点から伝名沢左岸尾根を下ると下山時には日没になるかもしれません。とりあえず市道山まで歩いてみる、という決定先延ばし作戦に打って出ることにしました。