奥多摩尾根歩き
兵ノ沢右岸尾根、二子山東尾根、(旧名栗街道)

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今回は兵ノ沢(ひょうのさわ)右岸尾根を登り、二子山東尾根を下ります。奥武蔵への遠征です。どちらの尾根の名前も『新装版 奥武蔵 登山詳細図』(吉備人出版)に記載されています。
兵ノ沢右岸尾根は岩菅山(いわすげやま)から北西に下って横瀬川(よこぜがわ)と兵ノ沢という沢の出合あたりに没している尾根です。
二子山東尾根は横瀬二子山(雌岳、雄岳)から南東に下って横瀬川と焼山沢という沢の出合に落ち込んでいます。
スタートは西武秩父線芦ヶ久保駅。2つの尾根を歩いたあとは⁠旧名栗街道をだーーっと、だーーっと南へ南へ歩いて歩いてむふふのさわらびの湯をゴールに設定しての尾根歩きです。
※「標高」は省略しています。

コース [START]西武秩父線芦ヶ久保駅→兵ノ沢右岸尾根→(1時間40分)岩菅山→(45分)二子山(雌岳、雄岳)→二子山東尾根→甲仁田山→(1時間25分)旧名栗街道→(45分)山伏峠→(1時間5分)名郷→新井不動尊(不動の湧水)→伯林寺→(2時間)[GOAL]さわらびの湯→ノーラ名栗・さわらびの湯バス停→西武池袋線飯能駅
(7時間40分)
歩いた日 2025年7月13日(日)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

[START]西武秩父線芦ヶ久保駅→兵ノ沢右岸尾根→(1時間40分)岩菅山→(45分)二子山(雌岳、雄岳)


兵ノ沢右岸尾根は尾根上にしっかりした道があったのはちょっぴり拍子抜けでした。途中で道は尾根上をはずれたので藪かつ急登の尾根上を我慢我慢の腰折り登攀。ぽかりと開けた伐採地跡に出てピークに立ったけれどそこは岩菅山の山頂ではありませんでした。

おはようございます。西武秩父線芦ヶ久保駅です。
駅を出て左へ。トイレ前のベンチでザックから手ぬぐい、軍手、杖を引っ張り出します。正装に身を固め、トラックの後ろを通り、「二子山 武川岳」の道標に従います。
右手下にたくさんのバイク野郎が集っている道の駅「果樹公園あしがくぼ」を見ながら坂道を下り橋の手前で左折。
左折してすぐ、左手にぽかりと開いたような閉じたような防空壕みたいな西武線のガードをくぐります。
暗いガードを抜けるといきなりの山道です。
くの字くの字を登っていくとすぐにめざす兵ノ沢右岸尾根が見えてきました。
尾根に立ちました。尾根の下方です。うーん、下端から取付けたかもしれません。まっ、いまさらです。振り向いて
尾根上にしっかりした道があります。「あらっ、そーなのね」という気分です。登ります。尾根の右には沢沿いの登山道が下っています。
中の下や
中の上あたりの勾配がつづきます。
尾根が広がって道が何本かにわかれたりもします。テキトーに登っていくと
510m圏で尾根は平坦になり、
平坦な尾根から下り、
鞍部からの急登です。
大岩がドガッと居座っています。530m圏です。
大岩を回り込んで登ってきて
ぐっと下ると平坦な尾根が見えています。
すぐにまた大岩です。先ほどより大きいです。左の急勾配を登ります。
大岩を越えて動画を撮りながら歩いていると尾根の上にシカが立っていました。あちらもこちらもびっくり。一瞬の10分の1くらいの間があってシカはシカなのに脱兎のごとく谷に向かって駆け下りていきました。ピキィーンという鳴き声のあと、角が木の幹を打つようなコーンという音が谷間に響きます。鳴き声と幹打ちのセットは最大級の仲間への警告なのかもしれません。
まだ温かそうな寝床が残されていました。
鳴き声と幹打ちのセットはしばらくつづき、650mあたりで右から登ってきた尾根と合流し、
突っ立った岩を通過し、
しっかりした道がつづきますが、尾根の右下を登るようになります。
尾根歩きを敢行すべく稜線上へ。すぐに後悔。藪尾根です。
くの字くの字の古そうな踏み跡を見かけたりもします。
食い散らかされたタマゴタケを通過したりもします。
突然、ぽかりと空が開けました。伐採地跡のようです。
伐採地跡のへりを登っていきます。
伐採地跡のてっぺんに立ちました。空は梅雨雲。どこが
見えているのでしょう。ここが岩菅山の山頂かと思ったら違っていました。
尾根をさらに進みます。
あちらから登ってきて
岩菅山の山頂に到着しました。これにて兵ノ沢右岸尾根はおしまいです。山頂のどこかに770mの標高点が設定されています。
山頂で沢沿いを登ってきた道が右から合流します。
ちょっと休憩。体の芯は火照っていますが肌寒いです。ザックは降ろさずペットボトルに詰めてきたほうじ茶を一口飲みます。
道標の「←山道行き止まり」方向は岩菅山の山頂です。「二子山→」に向かいます。
そこそこの急登から
ロープの張られた急登になりました。道はじっとりとした粘土質の地面で「滑ります!」オーラを振りまいています。
でもって道を離脱。尾根上を歩きます。
こちらはキツい勾配でザレています。何度も何度もズリッてなります。
ほうほうの体で二子山の雌岳に到着です。
たくさんの方面があります。でもないか。3方面です。体が冷えないうちに二子山雄岳へ。
ぐーっと下ります。
なんとなく雌岳の山頂を振り向いて。
岩の段差を木の根っこにつかまりながら下ります。
岩場を下ってきて
急登です。男性3人のパーティがすごい勢いで登っていきました。
くの字くの字で急勾配を登り、二子山雄岳の山頂に到着です。三等三角点が設置されています。標高は882.70m、基準点名は二子山。
ザックは降ろさずちょっと休憩します。
二子山東尾根を下ります。尾根の方角がはっきりしないのでスマホGPSで確認します。二子山東尾根の始まりです。

芦ヶ久保駅から岩菅山まで兵ノ沢右岸尾根を登った動画です。岩菅山から横瀬二子山まで登った動画も付いています。