奥多摩尾根歩き
飯能アルプス(正丸駅〜伊豆ヶ岳〜子ノ山)

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今回は飯能アルプスの歩き残しをたどる尾根歩きです。正丸(しょうまる)駅から伊豆ヶ岳に登り、南東へどーっと大高山まで縦走し、吾野駅にゴールできればいいなという目論見です。
前回は吾野(あがの)駅を出発して鎌倉峠から大高山に登り、飯能アルプスを南東へダーッと下り、天覧山から飯能駅まで歩きました。
ウィキペディアによると飯能アルプスは「一般的に埼玉県の天覧山(標高197m)から、伊豆ヶ岳(標高850.9m)へと続く稜線の山々。伊豆ヶ岳からさらに武甲山(1304m)までの山々を指すこともある」らしい。「一般的」でじゅうぶんです。飯能アルプスの完歩をめざして奥武蔵への遠征です。
長い記録なので前編「正丸駅〜伊豆ヶ岳〜子ノ山」と後編「子ノ山〜大高山〜吾野駅」に分けます。このページは前編「正丸駅〜伊豆ヶ岳〜子ノ山」の正丸駅から伊豆ヶ岳までです。
※「標高」は省略しています。
コース [START]正丸駅→五輪山→(1時間50分)伊豆ヶ岳→(50分)高畑山→中ノ沢ノ頭→天目指峠→(1時間50分)子ノ山(子ノ権現)→六石ノ頭→林道栃屋谷線→前坂→(3時間15分)大高山→(1時間10分)[GOAL]吾野駅
(8時間55分)
歩いた日 2025年6月1日(日)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

[START]正丸駅→五輪山→(1時間50分)伊豆ヶ岳


正丸駅から大蔵川を遡り、馬頭観音から大蔵山沢を経て伊豆ヶ岳へ。沢沿いの道はとても心地よいものでした。伊豆ヶ岳からはビシッと整備された尾根道をひたすら南東に歩きます。歩きます、というか登ったり下ったりのあまりのピークの多さにヤラレました。

おはようございます。西武鉄道西武秩父線正丸駅です。はじめて降りる駅です。JR青梅線の白丸駅みたいに丸いのかと思っていたら角ばっています。そんなことはどうでもいいです。
まずは大蔵川沿いの道を上流に向かい、馬頭尊が安置されている分岐をめざします。
改札を出て左にトイレ、右に伊豆ヶ岳へのコースがあります。
トリックアートみたいな階段を慎重に下り、
西武鉄道のガードをくぐります。
大蔵川(橋名板によります)沿いをてくてく歩きます。4、5人のハイカーがわたくしを越していきました。
大蔵山の集落を抜け、橋を渡ると林道大蔵山線です。
駅から約25分、馬頭尊が安置された分岐に到着。
大岩に守られるように社が建っています。
賽銭箱が高すぎて碑がよく見えないのは残念。
馬頭尊の前から埼玉県と飯能市に「土石流危険渓流」に指定された大蔵山沢沿いの道をゆる~く登っていきます。
長岩橋という短い橋を渡ります。下流側に長いといえば長い岩が大蔵山沢に落ち込んでいました。
「実谷のふたまた」という分岐です。登らず沢沿いを進みます。
足場板の橋を渡ったりもします。
小ぶりな岩を這い上がったりもします。
女性ソロハイカーがすーっと追い越していったりもします。
いきなり勾配がキツくなって
くの字くの字のシンドい道を登っていくと稜線が見えてきました。
尾根に乗りました。640m圏です。
下り方向に素敵な尾根がのびていましたがロープが張られています。私有地なので立入禁止と書かれた看板が落ちていました。
登ります。
おだやかな尾根歩きから
710m圏で岩ゴツの尾根になりました。唐突です。
岩ゴツを抜けると植林に囲まれます。
その手前が開けていたんですがなんにも見えません。いや、薄ーい墨色の空はバッチリです。
頭上に道標が小さく見えます。
あちらから登ってきて五輪山に到着です。
広々とした山頂(830m圏)です。真ん中で踊る誘惑にかられるけれど
先を急ぎます。急降下の階段です。
男坂は鎖場の落石が危険なため女坂が推奨されています。興味津々ですが湿った岩はめちゃくちゃ滑りそうだし女坂へ。
ところが女坂も崩落のため通行禁止。ロープに下がった案内によると道標の立った「(男坂と女坂の中間にある坂)」が新しくつくられたらしい。「ジェンダー的な配慮かな」などという下衆の勘ぐりをすぐ忘れてしまうほどの
そこそこの荒っぽい登りがつづきます。
ひーこらと登ってきて稜線に乗り、 
リンガみたいな岩を回り込み
鞍部から
登り詰めると伊豆ヶ岳の山頂です。三等三角点が設置されています。標高は850.85m、基準点名は伊豆岳(いずだけ)。
ようするによくわからないみたい。
もう少し先がほんとうの山頂でした。眺望はほぼゼロ。ザックを降ろすことなくちょっとぶらぶらしてようやくいよいよ飯能アルプスの縦走開始です。

正丸駅から伊豆ヶ岳までのダイジェスト動画です。