奥多摩尾根歩き
岩茸石山西尾根、湯基入左岸尾根

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権次入峠→滝ノ平尾根→(40分)白地平→湯基入左岸尾根→三照稲荷神社→楞嚴寺→(1時間40分)名栗川橋→庚申の水→(10分)[GOAL]名栗川橋→さわらびの湯→ノーラ名栗・さわらびの湯バス停→西武池袋線飯能駅


湯基入左岸尾根滝ノ平尾根の白地平から東へ下ります。ススキの原の突破に始まり、尾根を間違ったり、岩稜を巻いたり、林道大名栗線を3度横切って、神社に立ち寄って、竹林を抜けて、寺の裏に降りてなんとか湯基入左岸尾根を歩き通しました。

おそろしく歩きづらい階段です。右の斜面を歩きます。
白谷沢への道を分け、直進します。たくさんの人とすれ違います。きっと棒の嶺の山頂で昼ごはんを食べるのでしょう、きょうはちょっと風が強いから湯は湧きづらいかもしれません。おにぎりやサンドイッチの包装がビュッと飛ばされないように注意が必要です。担ぎ上げたおかずなんかを分けあったりするときは容器の蓋はザックにしまったほうがいいです。ヒュッて飛ばされます。温かいものはさっさと食べたほうがいいでしょう。すぐに冷めてしまいます。って余計なお世話。
岩茸石を回り込みます。
滝ノ平尾根は木の根っこ階段だらけです。
濡れていると滑ったりつまづいたり、かなりやっかいだと思います。
727mの標高点あたりを通過します。山ガールが野点をしていて一服いただく、なんてことはなく、
林道大名栗線に出ました。地形図を見ると、またすぐに白地平の直下でこの林道に降りるはずですが、
湯基入左岸尾根のてっぺんである白地平をめざして林道を横切り、尾根の続きを歩きます。
白地平に着きました。730m圏のピークです。櫓のような展望台がありますが朽ちかけています。展望台への立ち入りを禁止していると思われるロープが張られています。ここで滝ノ平尾根をはなれ、ロープの向こうが湯基入左岸尾根です。くぐろうか、迷ったんですが、
ほんのちょっぴり戻ってロープの張られていないここから回り込んで尾根に乗ることにしました。正直者、誠実、賢人、実直、人格者、登山者の鑑、なんとでも言ってください。
ススキの原をかき分けて進みます。
小さな空き地からの眺め。
目を細めてうつむき加減で両腕を平泳ぎみたいに動かしながら下ります。
やっとススキを抜けました。薄い植林の下に林道が見えています。ちょっと尾根からズレていたので左へ移動。
尾根の突端からは林道に降りられそうにありません。
右へ移動すると林道に降りる踏み跡がありました。
林道に降りて尾根の突端を回り込んでみました。やはりここを下るのは無理っぽいです。
グーッと引き返し、ガードレールの切れ目から尾根の続きを下ります。ちょっと湯基入左岸尾根とずれているので
左へトラバースして
湯基入左岸尾根に乗りました。枯れたササ類がポキポキ、パキポキと音をたてます。そう言えばきょう11月11日は「ポッキー&プリッツの日」。1111を棒状の菓子に見立てたものらしい。日本記念日協会によると11月11日の記念日は63(2023.11.12現在)もあります。「棒ラーメンの日」「おさかなのソーセージの日」「きりたんぽの日」なんかはやはりその形からだろうけれど、「サムライの日」は「十」と「一」で「士」(サムライ)になるから、「立ち飲みの日」は客の立ち姿から、「たくあんの日」や「チンアナゴの日」「豚饅の日 」「スーツセレクトの日 」なんてのもあるけれど、なんでやねん! なんやねん!
ポカリと開かれた場所でササ類は薄くなったんですが、この先でこれまでより濃い藪に突入します。
尾根のちょっと右下にすっきりと歩きやすい道? があったのでこれ幸いとたどったんですが、
またこんな感じになって
630m圏の分岐です。左(東)の尾根を下ります。
ちなみに右の尾根は崖でした。
岩がゴロゴロしているこちらの尾根を下ります。
すぐに岩稜になりました。岩稜が出てくるなんて想定外です。右か左か、かなり迷った末に左を選択。
こわごわ進みます。
進めなくなったところで右側に乗り越します。
落ちてもすぐそこの段差で止まればOK。段差からさらに落ちればどーなるかは落ちてみないとわかりません。
巻いてきて
細い急降下の巻道が続きます。道か? とにかく
下ってきて
尾根に復帰できました。復帰したのはいいんですが、あの先で切れ落ちています。林道が見えていますがこの先は進めません。
ちょっと登り返して左手の谷地形を下ります。
下ってきました。ガレガレのガレガレです。
林道に降りられるのどうかわかりませんが、ほかにこれといったルートがなさそうなのでこのまま下っていきます。
うーむ、今さらですが、どうやら左手のあの尾根が本筋のようです。傾斜のゆるい場所を探そうとスマホGPSを見てみたら尾根間違いが発覚。630m圏の分岐の先でさらに左の尾根に移らないといけなかったみたい。まっ、本筋も林道に切れ落ちているのでこの谷地形を下るしかないはずです。
下ってきました。林道への踏み跡なんかはなく、
中央の凹みをズルズルズルズルと尻を削られそうになりながら滑って林道に着地しました。高さはせいぜい2.5mほどでしたが、今回のルートでここがいちばん怖かったです。
あちらが湯基入左岸尾根です。
休憩がてら尾根を回り込んでみました。するとなんということでしょう。こちらには手すり付きの道がついているではありませんか。かなり古い手すりで道の形もはっきりしませんが、かつてはよく歩かれていた尾根なのかもしれません。ちょっとショック。
気を取り直して尾根の続きを下ります。薄い踏み跡があります。
尾根の右下にしっかりした踏み跡が続いています。
ポカリと明るい場所から植林の中に入ります。
こんな歩きやすい尾根になりました。ちょっと拍子抜けです。
下ってきて
どんどん下ると右下に大きな屋根が見えてきました。
鞍部から尾根をはずれて
大屋根の建物に立ち寄ってみました。三照稲荷神社(さんしょういなりじんじゃ)という神社でした。地形図に赤くて四角い建物の記号がポツリと記載されている場所です。神社を辞し、
尾根の続きのポコリとしたピークをめざします。
登ってきて
細長いピークです。325mの標高点あたりを通過します。巫女が踊っていたりしたらそーとー驚くんですがそんなことはなく、
ピークからダーッと下っていきます。
竹林になりました。屋根がたくさん見えてきてバイクや自動車の音が大きく聞こえてくるようになりました。
ササ類の切れ目をたどって下ります。
寺の裏にぶつかりました。
表に出ます。
楞嚴寺(りょうごんじ)という寺でした。これにて湯基入左岸尾根はおしまいです。
門前のゆるい坂を下ると向かいは名栗川橋でした。大正13年につくられた橋で、当時の姿をとどめた鉄筋コンクリートのアーチ橋では県内最古らしい。
名栗川橋を渡り、「庚申の水」を汲んで予定通り「さわらびの湯」に行こうと思ったんだけれどなんだか急に戦湯意欲が失せました。入間川の対岸に下ってきた湯基入左岸尾根がビシッと見えています。
名栗川橋バス停で飯能駅行きのバスを待つことにしました。あと数分でバスが来ます。ログもここでオフ。
けれどもやっぱり「さわらびの湯」にやってきました。湯柔不断。。。「十月桜」の淡いピンクの花が咲いた道を歩きます。
湯上がりに缶ビールを2本飲んで
ノーラ名栗・さわらびの湯バス停の先頭で飯能駅行きのバスを迎えました。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。尾根間違いはあったけれど、ずっと紅葉の終わりの始まりに囲まれたきれいで楽しい尾根歩きでした。また、よろしくお願いします。