奥多摩尾根歩き
滝入ノ峰北西尾根、滝入ノ峰西尾根

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今回は滝入ノ峰北西尾根を登り、滝入ノ峰西尾根を下りました。どちらもヨコスズ尾根の滝入ノ峰あたりをてっぺんにして西方に下っている尾根です。「あたり」なのは、厳密に言えば滝入ノ峰のちょっと南の標高1290m圏(以降、「標高」は省略)がてっぺんだから。滝入ノ峰ちょっと南標高1290m圏北西尾根でもいいんですが、長いしふざけている感がなくもないので却下。とゆーことでどちらもテキトーな名付けです。
コース JR青梅線奥多摩駅→[START]東日原バス停→林道小川谷線→(45分)カロー谷出合→(15分)滝入ノ峰北西尾根取付→滝入ノ峰北西尾根→(2時間)ヨコスズ尾根1290m圏ピーク→滝入ノ峰西尾根→(1時間30分)小川谷(燕岩・籠岩対岸)→(30分)[GOAL]東日原バス停→JR青梅線奥多摩駅
(5時間20分)
歩いた日 2023年12月30日(土)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR青梅線奥多摩駅→[START]東日原バス停→林道小川谷線→(45分)カロー谷出合→(15分)滝入ノ峰北西尾根取付→滝入ノ峰北西尾根→(2時間)ヨコスズ尾根1290m圏ピーク


滝入ノ峰北西尾根は滝入ノ峰のちょっと南の標高1290m圏(以降、「標高」は省略)をてっぺんにして小川谷とカロー谷の出合に落ち込んでいる尾根です。カロー谷のゲートを回避して取付へのアプローチに手間取りました。初っ端のとんでもない決死の急登をしのいで油断していると、てっぺん直下のこれまたとんでもない急登に息の根を止められそうになりました。

おはようございます。奥多摩駅前からバスに乗り、終点の東日原バス停で下車。降りたのは男性ベテランハイカーさんとわたくしの2人。出発準備をしながらあーだこーだと話しました。彼は天目山(三ツドッケ)、川苔山を登り、鳩ノ巣駅をめざすそう。わたくしの予定を聞かれたのでバス停の大きな地図で説明しようとしたけれど位置関係が微妙にズレているので自分でもよくわからなくなってしまいました。挨拶を交わして出発です。
稲村岩が朝日に照らされて、
燕岩のてっぺんが朝日に照らされて、
燕岩の岸壁と小川谷対岸の梵天岩にはまだ日は当たらず、
籠岩もまだ。
籠岩のちょっと手前、現役なのかどうなのか不明のキャンプ場の向こうに下山する予定の滝入ノ峰西尾根が見えました。
尾根を下ってきて渡ろうとしていた橋はがっちり封鎖されていました。渡渉するしかなさそうです。これで下調べは終了。
林道小川谷線をてくてく歩き、小川谷とカロー谷の出合に架かるかろう橋に到着です。
木立の向こうがめざす滝入ノ峰北西尾根です。左下にカロー谷の小さな滝が見えます。
ザックからチェーンスパイクを引っ張り出して低い欄干に腰掛けて装着。ピッケルを手にカロー谷右岸の道に入り、階段を登ります。
手すり付きの立派な通路は水道施設へ向かうんですがしっかりしたゲートが設置されています。乗り越えられなくもないらしいんですが、通路の上の黒い落石防止ネットが覆いかぶさっているカロー谷経路に進みます。石垣のある道です。
あれがゲート。確かにカロー谷側に身を乗り出すようすれば通過できそうですが律儀に高巻きます。誠実、実直、賢人、正直者、人格者、徳人、ハイカーの鑑、なんとでも言ってやってください。
そもそも滝入ノ峰北西尾根を歩いてみようと思ったのは奥多摩のトップガンMさんが最近ここを登った(2回めらしい)と聞いたから。あんなところ本当に登れるんかなあ、とおっかなびっくりでやってきたんですが、
あんなところはこんなところです。うーむ、とにかくカロー谷に降りてみます。
落石防止ネットが水道施設の上に続いていてなかなか下降点が見つかりません。
この看板から落石防止ネットの端っこに向かって下る薄い踏み跡がありました。落ち葉に埋もれた石組みらしきものもあります。ネットの近くにピンクテープ(この場合、裏ビデオのことではありません)がちらりと見えています。
カロー谷に降りました。
あちらから下ってきました。落ち葉は厚く、ずぶずぶのずりずりでとんでもなく難儀な下りでした。
飛び石で渡渉できました。山腹に取付けそうな場所を探しながら左岸を下流に向かって歩いてきて
ここを登ります。ゆっくり見上げないと頸椎捻挫になりそうな勾配ですが、遠目よりはデンジャラス感はありません。テキトーなくの字くの字で登っていきます。
まずはあの尾根突端をめざします。
登ってきて
尾根の突端に立ちました。二股になっています。右の小さいほうは怖くて近寄れません。ここでピッケルはお役御免。ザック脇に縛りつけ、振り返って
滝入ノ峰北西尾根を登ります。薄い藪に覆われたヤセ尾根で始まりました。

ここまでのまとめ。
登ってきて
とんでもない急登です。
790m圏で左から登ってきた小尾根と合流。ワイヤーが残されていました。
ちょっと平坦なヤセ尾根が続いて鞍部からの急登です。
登ってきて
860m圏で左から登ってきた尾根と合流し、尾根の勾配はちょっとゆるやかに。ヒノキの植林に囲まれました。
意味ありげな平坦地で尾根はちょっと左に曲がります。
尾根は平板になり、ザレザレの足元がふかふかになりました。
1020m圏で左から登ってきた尾根と合流したけれどとくになにも起こらず。
すぐにヨコスズ尾根西面水平歩道を横断し、倒木の枝にぐいぐい押しやられながら尾根上をたどります。
尾根はぐーっとのびています。
道すがら。これまで滝入ノ峰北西尾根には髪の毛ほどの日も差していませんがきょうはめちゃくちゃいい天気です。
右手下には白く光る籠岩が見えました。
小ピークのてっぺんに立っている大木はぶなカナ? じゃなくてブナかな?
ザレた急登が始まりました。
めちゃくちゃとんでもない急登です。
浮石だらけだし場所によってはルーツファインディング(手がかり足がかりとなる根っこ探し)で軍手をすり減らしてきました。
てっぺん直下の急登です。勾配に拍車がかかります。
登ってきて
1290m圏のてっぺんに立ちました。これにて滝入ノ峰北西尾根はおしまいです。水道局の標石が埋まっていました。
てっぺんから北方向。
東方向。左手は三等三角点のある滝入ノ峰です。下って登って往復30分かかるかかからないかでしょうか。うーむ、行きません。
南方向。
西方向。次は滝入ノ峰西尾根を下ります。