
幕岩尾根、カロー大滝
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■ヨコスズ尾根西面水平歩道分岐→ヨコスズ尾根西面水平歩道→カロー大滝→ヨコスズ尾根西面水平歩道→旧日原小学校→[GOAL]東日原バス停
ヨコスズ尾根西面水平歩道はとんでもない道です。いや、これは道でしょうか。崩壊ときどき道、です。
       1410m圏のピークから200mほど進んだこのあたりから西(左)へ伸びる尾根を下ります。わかりづらいです。わたくしは行きすぎて戻りました。左手を見下ろしながらゆっくり歩き、尾根っぽい場所を探すのが吉だと思われます。
 
  尾根を下ります。木に古そうなテープが巻かれていました。ただ、このテープはヨコスズ尾根の登山道からは見えません。
 
   少し下って振り返ったところ。ヨコスズ尾根が空の下をシュッと隠しています。
 
  かなりの急降下です。
 
   1200mあたり。尾根は微妙に二股に分かれています。
 
  左を選択。
 
   急降下でした。
 
  急降下は続きます。
  
 朽ちた大木を通過します。坂はちょっと緩やかになりました。
 
花を通過します。
 
 キリッと締めたはずの褌(ふんどし)がずり落ちちゃった! みたいなワイヤーが巻かれた切り株を通過します。ここからしばらくまた急降下になります。
 
  ヨコスズ尾根西面水平歩道に着きました。ここまで作業道らしき道が何本か横断していて、わたくしにはなかなか見分けづらかったです。
 
   ヨコスズ尾根西面水平歩道かどうかの目安というか目印になるのは、この谷地形です。ヨコスズ尾根西面水平歩道に出合って右下を見下ろすとこんな地形になっていました。
 
  これは帰路に歩く東日原方向。
 
   反対のカロー谷の上流に向かいます。
 
  こんな道を進みます。
 
   落ちたくはありません。
 
  ノッペリしています。
 
   ここもノッペリしています。
 
  ズーッと眼下にカロー谷が見えます。
 
   ここに道が隠されています。あのジャック・バウアーでさえ眉をひそめるに違いありません。杖でトゲトゲの草を押しのけながら慎重に進みます。
 
  トゲトゲの草むらを半泣きで突破すると、今度はかなり傾斜のきつい沢で道が分断されています。対岸を見渡しても道は見えません。じっくり観察して、切り替え画像の赤丸に進むことにしました。
 
   正解だったようですが、立って歩けません。四分の三泣きで這うように進みます。
 
  やっと通過したと思ったらまたまたノッペリ攻撃です。
  
   そしてついにカロー大滝が見えてきました。
 
  カロー大滝。高さは30mあるそうです。
 
   一瞬、素っ裸で滝壺に入ろうかと迷ったんですが、
 
    いきなり山ガールがワラワラと滝口に現れて覗かれると恥ずかしいからやめておいたほうがいいなあ、などと雄大な滝を前にして思うのでした。
 
   滝を眺めながらサンドイッチを食べます。
 
  ちょっと角度を変えて撮影。たっぷり休憩したので腰を上げます。
 
   ジャック・バウアーが眉をひそめたトゲトゲヤブヤブ地帯に再突入します。
 
    ヨコスズ尾根から下りてきた地点まで戻りました。
 
   ほんの少し進むと赤テープがありました。ルートによってはヨコスズ尾根からここまで赤テープの誘導があるのでしょうか。
 
  わかりづらいですが、道はくの字に曲がっています。ボンヤリしていると直進してしまい、やがて道がなくなり大慌てで引き返すハメになります。
 
   くの字を曲がるとすぐに赤テープがありました。
 
  くの字くの字でカロー谷に下っていきます。
 
   はるか下に谷川が見えてきました。
 
  手榴弾が爆発したかのような惨状です。
 
   谷まで下りました。上流方向です。
 
  下流方向です。
 
   このあたりで対岸に渡りました。
 
  ややノッペリの道が続きます。
 
   あのジョン・マクレーンも眉間に皺を寄せそうな道を進んでいくと、
 
  橋が見えてきました。
 
   また渡れない橋です。元気よくV字形にへし折れています。ここはちょっと上流側をジャンプして対岸に移りました。
 
  石がゴロゴロして歩きづらいことこの上ないです。
 
   道は草に覆われてしまっています。
 
  右下に小屋跡らしきものが見えました。
 
   近寄ってみました。朽ちたトタン板が土になろうとしています。
 
  やりました。渡れる橋を渡ります。
 
   うーん。荒れているというのか、幽玄というのか悩ましい風景です。
 
  何? という写真ですが、実はここは重要な分岐点です。やや登るように直進する道が東日原に至るヨコスズ尾根西面水平歩道で、カロー谷に寄り添うように右に下っていく道は小川谷に架かる賀郎橋まで続きます。
  ここからの道はこれまでにも増してとんでもない状況でした。尾根を乗り越す道は問題ないんですが、谷を横切る道はほぼ崩壊。下調べはしていたんですが、これほどヒドいとは思いもよりませんでした。
まともに歩ける桟道はひとつもなく、高巻いたり下巻いたり、ガマンガマンの連続です。ここを歩き通したら一皮剥けた立派な人間になっているんじゃなかろうか、などといった妄想を抱かせるにじゅうぶんな試練です。
   道の崩壊がない植林帯はホッとします。くの字くの字で下っていきます。
 
  この大きな倒木はくせ者です。下る道はあやふやで、右に続く薄い踏み跡は、
 
   あっちの尾根に続いています。方向がヘン。
 
  正解というか、目指す東日原への道は倒木の向こう側に続いていました。この大木を乗り越えるのに一苦労しました。
 
   ようやくラクに歩けると思っていたら、
 
  ノッペリ攻撃はまだ続き、
 
   こんな道や
 
  こんな道に、
 
   こんなノッペリ道もありました。日原川の音でしょうか、水の流れる音が大きく聞こえます。
 
  林班界標や林班看板を通過します。「もう大丈夫感」が湧き上がってきます。
 
   ナメコそっくりです。おいしそうというか不気味というか。大昔にみた『マタンゴ』という映画を思い出しました。
 
  林道のガードレールが見えました。「もう大丈夫感」がさらに膨らみます。
 
   指導標識を通過します。
 
  なんと穏やかな山道でしょう。
 
   赤帽黒杭の密集地帯。7本の杭それぞれが対抗意識むき出しで、一歩も譲らない頑とした姿勢で地面に突き刺さっていました。
 
  指導標識の向こうに道が登っています。ヨコスズ尾根に行くのでしょうか。
 
   ゲートに着きました。
 
  左手に小さな社を見上げながら、
 
   ゲートを通過。
 
  旧日原小学校が見えます。
 
   校庭に下りていきます。
 
  そういえばもう秋です。わたくしの激闘はこれにて終了。水場で顔やら軍手やらタオルを洗わせていただきました。
   アディオス! 東日原バス停に向かいます。
   お読みいただきありがとうございました。
© okutamaonearuki




























