奥多摩尾根歩き
熊倉山北尾根、茅丸北尾根

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今回は熊倉山北尾根を登り、茅丸(かやまる)北尾根を下りました。それぞれ笹尾根の熊倉山と茅丸から北面に下っている尾根です。詳しい場所は下の地図を参照してください。名前はテキトーです。
※「標高」は省略しています。
コース JR五日市線武蔵五日市駅→[START]南郷バス停→林道矢沢線→(15分)林道熊倉線→(25分)熊倉沢二俣分岐点→(20分)熊倉山北尾根取付→熊倉山北尾根→(1時間50分)熊倉山→軍刀利神社元社→三国山→生藤山→(55分)茅丸→茅丸北尾根→(1時間50分)林道矢沢線→(45分)[GOAL]南郷バス停→JR五日市線武蔵五日市駅
(6時間20分)
歩いた日 2025年11月15日(土)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR五日市線武蔵五日市駅→[START]南郷バス停→林道矢沢線→(15分)林道熊倉線→(25分)熊倉沢二俣分岐点→(20分)熊倉山北尾根取付→熊倉山北尾根→(1時間50分)熊倉山


熊倉山北尾根の取付までのアプローチが心配だったんですが、薄いながらも踏み跡があって軽く肩透かしを食らいました。
尾根の序盤はとんでもない急登にヤラれました。おまけに足元は肥えたふかふかの土で思うように脚を上げられません。ただ、尾根上を歩くことにこだわらないのなら楽ちんな踏み跡で急登をうっちゃることができるみたい。詳しくは本文をお読みください。
急登ゾーンをしのぐと黄葉のパラダイスです。パラダイスはてっぺんの熊倉山までつづきます。飽きそうで飽きないパラダイスです。

おはようございます。武蔵五日市駅前から数馬行きバスに乗って南郷(なんごう)バス停で降りました。反対車線には立派な待合所があるんですがこちらは歩道のみ。横断歩道から左へ下っていきます。
檜原村立南檜原小学校跡地のイチョウ。
檜原街道から下ってきて突き当りを右へ。矢沢橋を渡ると矢沢林道の起点です。
「檜原村 教育の森」を通過します。
ゲートを抜け、
「中央区の森」の看板を通過するとすぐに
林道の分岐です。落合橋の架かっている左が矢沢林道、右が熊倉林道です。左から流れてくる矢沢に右から熊倉沢が流れ込んでいます。正面はかつて登った長尾尾根。沢から取付いた初めての尾根でした。印象深いです。無事に下山できれば左奥から意気揚々と矢沢林道を歩いてくるはず。
右の熊倉林道へ。
たくさんの注意や警告の看板が立つ広場を通過します。
熊倉林道はくねくねとよく曲がります。
熊倉沢の二俣分岐に着きました。ザックを降ろしてちょっと休憩。
めざす熊倉山北尾根の取付は左俣の上流です。まずは林道から右俣へ下ります。
うーむ。ボロボロの木橋です・沢に降りて渡りました。
左俣の上流方向です。右岸のほうが歩きやすそう。
あるようなないような踏み跡をたどります。
左上にしっかりした道があるような雰囲気ですが、まっ、いいです。水際を歩きます。
やはりそこそこしっかりした道があってなんとなく合流したんですが、その道もふつりと途絶え、奥に熊倉山北尾根が見えてきました。テキトーに上流に向かいます。思ったより楽ちんにアプローチできました。
熊倉山北尾根です。
まず左岸に渡り、
熊倉山北尾根に取付きます。ちょっとした崖です。いや、しっかりした崖です。
すんごい傾斜を登ってきて
這い上がります。
ふと右手を見ると右俣に危なっかしい木橋が架かっています。右俣左岸をちょっと登ればあの木橋に立てそうだけれども、いったいどこに行くのでしょう。
ともかく登ります。
右下からゆったりしたくの字くの字の道がやってきました。木橋はこの道につづいていました。
しっかりした道です。木橋を安全に健やかに渡れるのならこれまでの這い登りは不要です。けれども
尾根筋を歩いてこそ尾根歩きです。なんですが、あまりにキツい傾斜なのでちょっと道をたどったりしながら登ってくると
570m圏でなんとなく勾配はゆるみ、
630m圏でもう少しゆるみ、空が大きく広がってきました。
空のあたりに立ちました。670m圏です。ここで右から登ってきた尾根と合流し、熊倉沢北尾根は左へ折れます。
熊倉沢左俣の右俣の向こう(厳密にいえば熊倉沢左俣の右俣の二俣分岐の向こう。どうでもいいか)に笹尾根の紅葉が照らされていました。
美しい
尾根がつづきます。いくら撮影しても
切りが
ありません。
左から美しい尾根が登ってきて
810m圏で合流。
尾根はとてもおだやかになりました。
アセビの茂みに入ったりもします。
880m圏の小ピークの向こうは、
ヤセ尾根がつづきます。
熊倉山の山頂が光っています。
そこそこしっかりした道を横切って
登ってくると
熊倉山の山頂に到着です。道標の向こうから登ってきました。これにて熊倉山北尾根はおしまいです。966mの標高点が設定されています。

熊倉山北尾根を登った映像です。
ちょっと休憩し、笹尾根を東へ茅丸に向かいます。
長尾尾根のてっぺんを通過します。970m圏です。
軍刀利(ぐんだり)神社元社に立ち寄ります。
道中。
三国山では大宴会の開催中でした。ヤマトタケルは東征のとき三国山で水に困ったらしいけれど、テーブルの上には日本酒をはじめ飲み物や食べ物がふんだんに並んでいました。
生藤山(しょうとうさん)への急登。
生藤山の山頂です。
山頂には二等三角点が設置されています。標高は 990.38m、基準点名は 佐野川村。山頂の旧所在地名は神奈川県津久井郡藤野町大字佐野川字生藤山1031番地イ。佐野川村は1955(昭和30)年まで、津久井郡は2006(平成18)年まであったみたい。
三国山で水に困ったヤマトタケルが鉾で岩を打つと水が湧出。ヤマトタケルは狭野尊(神武天皇)の賜と喜び、水の流れを狭野川と名づけ、狭野川は後に佐野川となり、村名も佐野川になった、という話があります。そんな基準点名です。
山頂を辞して小ピークを越えてすぐ、左手に茅丸北尾根が見えてきました。おだやかな佇まいですが、下方に視線を移すと
ガクッと音がしそうなくらいの傾斜です。
登山道をはなれて尾根上の茅丸をめざします。そこそこの急登です。
着いたと思ったら違いました。
茅丸はもうひとつ先のピークでした。
段差の激しい階段を登ります。
今度こそ茅丸の山頂に着きました。1019mの標高点が設定されています。
うっすらと富士山が見えました。
どこか。
ベルーナドーム(西武ドーム)が見えたような。ザックを降ろし、茅丸北尾根の下降に備え、チェーンスパイクを引っ張り出します。ハイカーの声が絶えず聞こえてきますが、茅丸に登ってくる人はいません。