奥多摩尾根歩き
入山尾根

(2/2)


通行禁止区間→(2時間10分)入山尾根に復帰→オキノ窪ノ峰→(20分)豆佐嵐山


これって尾根歩きじゃないよね、って何度思ったことか。

2つ目の枝尾根から入山尾根に復帰しようとしたらまたロープが張られていました。迂回は続きます。
作業道を見つけました。たどると
すぐに入山尾根に復帰できましたが、
行く手はこんな感じ。右上の白飛び部分は広大な採石現場です。採石場の端が稜線になっています。操業につれ稜線はジリジリと高度を下げながら南側に移動していくはずです。
歩きやすそうなルートを探りながらの
トラバースです。こんな大きなコーンは初めて見ました。とんがりコーンのいったい何倍あるんだろうと考えると気が遠くなりそうです。
あちらから歩いてきました。
丸太、枝、藪、蔓、
フワフワと舞い上がるなにかの種、いろんなものが行く手を阻みます。
藪から棒ばかり。もう無理。
下って障害物が少なそうなシダの群生に逃げ込みます。
トラバースして枝尾根に乗ります。
枝尾根を登っていくとまた立入禁止のロープが張られていました。
トラバース続行です。
薄い踏み跡をたどります。
「注意」の看板を通過します。
こんな場所をテキトーに歩き、
枝尾根に乗ります。
この枝尾根のピークは入山尾根の615mの標高点です。ここは520mあたり。またロープが張られています。その先はすぐ稜線です。どうやら標高点は採石場に呑み込まれたようです。
もうカンベン、という感じですが、作業道っぽいごく薄い道があるのは救いです。
涸れ沢(地形図は水色。下流には水流があるのかもしれません)を渡ったりもします。
人工的なものでしょうか。石が筋状に積まれています。
石の上に立ってみました。下の方で先ほどの涸れ沢と合流しています。これ何?
稜線から離れすぎないように歩きやすい場所を探して登ったり下ったりしながら山腹を移動します。
登ってきて
登って
さらに枝尾根に向かって登ります。
枝尾根を入山尾根に向かって登ります。
んぐ、立入禁止です。580m圏です。
ハッキリとは見えませんがこの先で入山尾根は何mか欠落していて先に続いているようです。引き返します。
立入禁止のロープの内側に入っていることが判明。枝尾根に登ってきた時点で内側に侵入していたようです。今さらですが足早にロープをくぐります。
枝尾根を下りながら
右の谷側を覗き込んで楽にトラバースできるルートを探します。かなりの急傾斜です。
正面奥に赤テープが見えます。あそこで尾根が左右に分岐し、地形図の徒歩道もそれぞれの尾根上にのびています。
分岐点に道標みたいな板が落ちていました。文字は消えています。右の尾根を下ります。
550mあたりで尾根はまた左右に分岐。入山尾根から離れないように徒歩道の記載のある左の尾根ではなく、右の尾根を選択。
ここは510mあたり。これ以上尾根を下ると入山尾根への復帰はかなり大変になりそうなので
右のこの小さな尾根を足がかりにして深い谷を回り込むことにしました。尾根を少し下り、
急傾斜をトラバースします。
小さな崩落地みたいな窪を越えたり
グズグズの急傾斜や藪や蔓や倒木の将棋崩しなんかに体力と困難に立ち向かうココロが砕かれていきます。採石場だけに。
涸れ沢の対岸に立ちふさがるこのグズグズの激斜面は入山尾根の枝尾根です。ここを登り、枝尾根を登れば立入禁止区域は脱しているんじゃないでしょうか。まったく何の根拠もありませんが。けれどもここを登るのは無理。
涸れ沢の上流に向かい、取り付きやすそうな場所を探します。
ここに決定。獣道らしき道があります。
道は小さなくの字くの字でぐんぐん登っていきます。
登ってきて、
登ります。
登ってきて、
枝尾根の枝尾根に立ちました。
枝尾根の枝尾根を登り、枝尾根に乗ります。
紅茶を一口飲んで入山尾根に向かいます。
入山尾根に復帰! 630m圏のピークです。
採石場が見えます。紅茶をグビッと飲みます。
入山尾根を歩きます。実に2時間10分ぶりの入山尾根です。鼻歌まじりに歩きたいところですが、出るのは口から荒い息ばかりです。
そこそこの急登を登り詰めると
640m圏のオキノ窪ノ峰です。「沖ノ窪ノ峰 西峰六四〇m」と書かれた山名板がぶら下がっていました。630m圏のピークは東峰なのかもしれません。
ごく最近この山域に手が入ったようです。枝払いされたアセビなんかが鋭い切り口を見せてあちらこちらに横たわっていました。
チョコレート味だったかな? ビスコを食べながら
歩いていると、
んぐ、、。またロープです。が、これまで見た立入禁止の雰囲気と明らかに違います。
望遠レンズで覗くと山名板らしきものが見え隠れしています。すぐそこです。注意喚起のロープに違いありません。
ソソクサと山名板らしきものに近づきました。「豆佐嵐山」と彫られています。なぜかルアーがぶら下がっています。「豆佐嵐山は川口・恩方・戸倉三村界で、一に棚沢入ノ峰ともウツギ窪ノ峰とも呼ばれる」(『復刻版 奥多摩』宮内敏雄著 百水社刊 98ページ)そう。
刈寄山はこの方向へ下ります。
あちらは今熊山(いまくまやま)への道です。これにて苦難の満ちた入山尾根はおしまいです。
まだ尾根歩きは続きますが、ここまで山の神様、地権者の皆様、大変な試練でしたが遊ばせていただきありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。