奥多摩尾根歩き
人里峠南尾根、人里沢右岸尾根

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今回はムケシ沢左岸尾根を登り、人里(へんぼり)沢右岸尾根を下る、そんな予定でした。どちらも檜原村の背骨みたいな浅間(せんげん)尾根から南側の人里あたりに下っている尾根です。沢の名前は『奥多摩』(宮内敏雄 昭和刊行会 昭和19 国立国会図書館蔵 )の「甲武相国境山稜その一」(81ページ)と「甲武相国境山稜その二」(98ページ)によりますが、尾根の名前はテキトーです。
予定は崩落し、第一候補のムケシ沢左岸尾根には取付けず、第二候補の人里峠南尾根に変更しました。
※「標高」は省略しています。
コース JR五日市線武蔵五日市駅→[START]下和田バス停→ウロウロ→(5分)人里峠南尾根取付→人里峠南尾根→(1時間55分)浅間尾根890m圏→浅間尾根→五台山→ムケシノ頭→人里峠→(55分)一本松→人里沢右岸尾根→五社神社→(1時間30分)檜原街道→(5分)[GOAL]西川橋バス停→和田向バス停→JR五日市線武蔵五日市駅
(4時間30分)
歩いた日 2025年12月20日(土)
※赤い線が歩いた軌跡です。ただ、正確無比なものではありません。あ〜、そ〜、このあたりを歩いたんだ、程度の参考にしてください。

JR五日市線武蔵五日市駅→[START]下和田バス停→ウロウロ→(5分)人里峠南尾根取付→人里峠南尾根→(1時間55分)浅間尾根890m圏


Googleマップのストリートビューで目星をつけていたムケシ沢左岸尾根の取付の4つが全滅(帰路で1か所が可能性ありそうなことがわかったものの後の祭りだしそうとうかなりデンジャラスです)。第二候補の人里峠南尾根は檜原街道の擁壁につくられた坂道から楽ちんに取付くことができました。
初っ端は予想外のヤセ尾根の急登です。第二候補ではありますがなかなかの骨太ぶりです。ワクワクドキドキの尾根歩きがはじまりました。

おはようございます。武蔵五日市駅から数馬行きのバスに乗り、下和田バス停で降りました。バスは運転手といちばん前の高い座席の熟年男性ハイカーのみ。バランスが前に偏っているバスは走り去っていきました。
反対車線の待合所で手ぬぐいを首に巻き、軍手をはめてムケシ沢左岸尾根の取付を探りました。ムケシ沢左岸尾根は待合所の裏にせり上がっています。
まずは待合所の裏の空き地からのびている道。これは完全に人様んちへの入口でした。次は同じ空き地の奥に建っている和田自治会館の横から山に近づいてみると、ボロボロ(失礼)で抜けられないわけではないけれど意思の強そうな背の低い木の扉があって侵入は断念。
檜原街道をちょっと戻り、3か所めです。擁壁に上がれば取付けます。けれどもここも人様んちにがっつり踏み込まないと無理そう。ムケシ沢左岸尾根の防御は堅牢です。
あと1か所はコガヒ沢という沢が檜原街道をくぐる地点。ここはストリートビューでよく地形がわからなかったんですが、先ほどバスの車窓から目を丼にして観察したところ、取付けるような場所ではありませんでした。
※帰路にコガヒ沢の現場に立ってじっくり沢を見てみると驚くことにガードレールの向こうにロープが4本も垂れていていました。ただ、古くて朽ちかけた綿ロープのようです。このロープに体を預け、沢に降りられればちょっと上流でムケシ沢左岸尾根の横っ腹に取付けそうではあります。
引き返してきました。正面奥に見える人里峠南尾根をめざすことにします。人里峠南尾根は浅間尾根の人里峠の近くの890m圏をてっぺんにしている尾根です。
擁壁につくられた坂道から取付けます。めちゃくちゃ楽ちんです。
登ってきて
人里峠南尾根の稜線まで獣道をくの字くの字で登ります。
尾根に乗るとヤセたまあまあの急登です。いい雰囲気です。
ぐぐぐぐーっと登ってきて
空が広く見えてきて
ぐぐぐぐーっと登ってくると
おだやかな尾根になって
613mの標高点あたりを通過します。とくになにもございません。
標高点から下ってきた鞍部で峠道が尾根を横断していました。地形図の破線みたい。590m圏です。
左手下は畑跡地か住宅跡か両方か、平地が広がっています。
地形図は左から登ってくる破線だけですが右下にも道があり、左手下と同じような平地が見えます。
峠道に降りてすぐ尾根上に傾いた祠が立っていました。赤いからお稲荷さんでしょうか。
お稲荷さんのすぐ上にも道が尾根を横断しています。
相変わらずのヤセ気味の尾根がつづきます。
峠道を越えてすぐ、620m圏でがっちりした道を横断して登ってきました。この後しばらくがっちり道が尾根に絡みます。
ぐーっと登ってきて
がっちり道を横断して
ぐぐぐーっと登ってきて
おだやかな尾根歩きです。
左手が雑木になって浅間尾根の911m標高点や
南秋川上流の集落が見えたりもしました。
植林内の急登になり、
780m圏で左から右へ、人里バス停と人里峠を結ぶ登山道を横断しました。円内はあの道標です。
尾根上に打ち捨てられた道標を通過します。
稜線に切られた空が見えてきました。
空のあたりに登ってきたんですが稜線ではありませんでした。まだ先があります。
あれこそ稜線です。
右から登ってきた小尾根と合流し、
なんとなく浅間尾根と合流し、
890m圏の小ピークに到着。これにて人里峠南尾根はおしまいです。人里峠はすぐ東なんですが、登り返しがシンドいので立ち寄りません。
御前山や
大岳山を眺めながらぶらぶらしていると雨がぱらりぱらりんと降ってきました。次は人里沢右岸尾根です。浅間尾根を西へ歩き、一本松をめざします。