奥多摩尾根歩き
権次入峠南西尾根、逆川左岸尾根

(2/2)


860m圏ピーク(都県境尾根)→(20分)黒山→関東ふれあいの道→(25分)820m圏ピーク→逆川左岸尾根→(1時間40分)小山バス停→都道→(1時間)[GOAL]JR青梅線川井駅


逆川左岸尾根は尾根の形はちょっと変わっています。下り始めてすぐはお供え餅の下の段みたいにゆるーく丸まっていてどっちに進めばいいのかよくわかりません。600mあたりでは振り上げられた短い尻尾みたいな形になっていて、尾根はここでおしまい、とでも言いたげな雰囲気です。隆起と侵食のなせるなんとも不思議な造形です。小山バス停を目指しての下降は植林の中の作業道をたどり、狙い通りに都道に降りることができました。

まずは黒山をめざし権次入峠とは反対方向に都県境尾根(関東ふれあいの道)を進みます。
道すがら。
黒山の山頂に到着。三等三角点があり標高は 842.26m、基準点名は古里。古里って駅名にある古里なんでしょうか。ずいぶん遠いような気がしますが基準点名って不思議です。
山頂から南方の景色。
ココアを飲んで逆川左岸尾根の下降点をめざします。都県境尾根をはなれ、岩茸石山(いわたけいしやま)に続く稜線(関東ふれあいの道)を歩きます。
正面に真名井北稜赤杭尾根、川苔山が見えているはずです。
道すがら。
820m圏のピークに到着しました。このピークの向こう側は地形図に破線(徒歩道)が記載されている柳沢右岸尾根(やなさわうがんおね 名付けはテキトー)です。
振り返ったこちらが逆川左岸尾根です。下ります。
下ってきて
丸ーい台地みたいな場所に立ちました。どちらに進めばいいのかわかりません。スマホGPSで進行方向を確認します。
左手に関東ふれあいの道の稜線を見上げながら丸ーい地形を歩いていくと
なんとなく尾根らしい形になってきました。
右手は雑木、左手は植林を下ってきて
下ります。
尾根幅はギューッと絞られてきて、雑木に囲まれました。
720m圏です。大木がニョキッと生えた大岩の左を巻きます。
巻き中。
巻き終えて岩を振り返ってみました。うーむ、巻くこともなかった感じ。それはまーいいとして問題は尾根を間違っていることです。逆川南西尾根の形はちょっとヘンなので念のため、スマホGPSで確認したところ違う尾根に入っていました。
ヤセて藪がちなこの尾根も魅力的ですが、
歩きたい逆川左岸尾根はあちらの左隣のようです。
トラバース(山腹水平移動)で尾根を移ります。かなりの勾配があるんですが雑木がたくさん立っているのでデンジャラス感はそれほどありません。
逆川左岸尾根に乗ります。
尾根の上。
下。下ります。とんでもない急降下です。
下ってきて
下り、
下ってきて
大きな石に乗ったらズーーッと滑って驚いたりもしました。
650m圏に立っているツガの大木を境に左手が植林、右手が雑木になったんですが、
急降下はそのままに
続きます。
600mあたりの短い尻尾みたいな尻尾の付け根です。尾根はさらにヤセながら右に曲がりながら下っていきますが、そちらをたどると逆川左岸の絶壁(地形図からの妄想)追い詰められるはずです。ですので向かいの尾根に移ります。
尻尾の付け根から涸れ沢に降り、登ってきました。
振り返り、尾根上に向かって大きなくの字くの字で登ります。
尾根を移りました。樹間から見えた尻尾の付け根。切り替え画像はこのあたりの地形図です。
すぐに平坦な尾根になりました。ここも人心を惑わす地形です。
このおだやかな尾根道をそのまま進むと逆川の左岸で行き詰まるはず。
逆川左岸尾根はすぐ先が切れ落ちてまったく見えないこちらの方向です。
とんでもない勾配を木の幹につかまり根っこにつかまり、
下ってきて
下ります。とんでもなくとんでもない下りですが、
やりました! 獣道をとらえました。急降下をいなす道を
たどってくると
ずれていた進路が正されて尾根に復帰しました。獣道様様です。
550m圏。地形図ではほとんどわかりませんが、現場でははっきり分岐しています。
ほぼ直進する尾根が逆川左岸尾根です。
勾配は落ち着いてきました。
楽ちんですが、
大丹波川の音が聞こえてくるようになると急降下が始まりました。
430mあたりでしっかりした作業道を横切り、
小さめの作業道を何本も横切り、
左手に人家が見え、
右手にも人家や道路が見えてきました。
下ってきて
下ります。そろそろ降下点を意識して進路を決めないといけないんですが、
とてもしっかりした道が明るい左手の集落のほうにのびていたので、ついたどってみたんですが、いやいや初志貫徹、ということで右手の植林の中にグーッと入っていく作業道をたどっていくと、
都道に下るに違いない細い坂道を発見。左手の民家からかすかにテレビらしき音が聞こえてきますが、この道は庭先の道とは思えません。下っていくと
どんぴしゃり。小山バス停に直結した階段でした。
都道に降りました。これにて逆川左岸尾根はおしまいです。川井駅まで歩きます。バスとすれ違い、同じバスに追い越され、
川井駅に到着です。
青梅行き電車がやってきました。実は権次入峠南西尾根逆川左岸尾根の間に、黒山西尾根を下り、タカサス沢右岸尾根を登る(いずれも名付けはテキトー)予定だったんですが、権次入峠南西尾根を登り終えた時点で、2つの尾根はいつかまた、と早々にとりやめました。おでんやラーメン、そば、餅、鍋、寿司、牛すじ丼、ケーキ、ビール、日本酒、ワインなんかで体がなんとなく重いし正月から無理するのはいかがなものか、いい判断だったと思うことにします。
山の神様、地権者の皆様、きょうもありがとうございました。今年もなにとぞよろしくお願いします。